高校生物基礎
5分でわかる!肝臓の働き①
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この動画の要点まとめ
ポイント
肝臓の働き①
これでわかる!
ポイントの解説授業
血糖量を調節する働き
肝臓の1つ目の働きは 「血糖量の調節」 です。
血糖量とは、簡単に言うと血液中の グルコース の量のことで、血液中の糖分の量を意味します。血液中のグルコース濃度(1dL中に含まれるグルコース量)は 血糖値 という言葉で表すことが多いですね。
細胞にとって糖分はエネルギー源となります。したがって、血液中の血糖量が低すぎるのはよくありませんし、高すぎるときには糖分をストックしておいたほうがよいでしょう。このように血糖量が一定の範囲におさまるように調節を行っているのが肝臓なのです。
小腸で分解されたグルコースが肝臓へ
血糖量の調節のプロセスを詳しくみていきましょう。
私たちは、糖分を食べ物によって摂取しますね。口から取り入れた食べ物は胃を通じて小腸にいき、小腸で糖分は グルコース に分解されます。さらにグルコースは、毛細血管に吸収され 肝門脈 を流れて肝臓へと到達します。
グリコーゲンとして蓄えると「血糖値↓」
肝臓では、グルコースがそのままの状態でストックされるわけではありません。グルコース同士がいくつか結合( 重合 )して グリコーゲン として、肝臓に蓄えられるのです。
血糖値というのは、血液中のグルコース濃度なので、 肝臓でどんどんグリコーゲンへと変わることで、血液中のグルコースの量は減り、血糖値を下げる ことができるのです。
グルコースとして放出すると「血糖値↑」
逆に、血糖値を上げたいときにはどうしますか? 蓄えたグリコーゲンをグルコースに分解して血液に放出すると、血液中のグルコースの量は増え、血糖値は上がっていきます。
肝臓の1つ目の役割が「血糖量の調節」であること。また血糖量の調節は、グルコースをグリコーゲンとして蓄えたり、グリコーゲンをグルコースとして放出したりして行っていることをおさえておきましょう。
肝臓の構造について、前回の授業で確認しましたね。いよいよ肝臓の働きに注目していきましょう。肝臓には、なんと7つも働きがあります。