高校化学
5分でわかる!等電点
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この動画の要点まとめ
ポイント
等電点
これでわかる!
ポイントの解説授業
前回は、水溶液中でのアミノ酸の状態について紹介しましたね。
簡単に復習しておきましょう。
水溶液中のアミノ酸は、陽イオン・双性イオン・陰イオンの電離平衡
アミノ酸は、分子内にカルボキシ基とアミノ基をもつため、特殊な状態で存在することがありました。
次の図のように、正・負の電荷を合わせもつイオンのことを、双性イオンといいましたね。
そして、水溶液中のアミノ酸は、双性イオンを含む電離平衡の状態で存在しました。
このときの各イオンの物質量の関係を表したのが、次のグラフです。
これだけ見ても、何がポイントなのかわかりませんね。
水溶液中での陽イオン・双性イオン・陰イオンについて、それぞれが存在する量に注目していきましょう。
酸性寄りなら陽イオン多め、塩基性寄りなら陰イオン多め
グラフでは、横軸に水溶液のpH、縦軸にイオンの物質量が書かれています。
つまり、特定のpHにおいて、3種類のイオンがどれだけ存在するのか、を表しているわけです。
たとえば、中央のpH6のあたりを例に考えてみましょう。
陽イオンのグラフを見てみると、左(酸性側)から右(塩基性側)にいくにつれて、減少しています。
その逆に、陰イオンは増加しはじめたところです。
そして、双性イオンの数はピークになっています。
これに対して、酸性寄りの水溶液の中では陽イオンが多く、塩基性寄りの水溶液の中では陰イオンが多いことがわかります。
電荷の総和が0になる等電点
それでは、もう一度グラフを見て、pH6のところに注目してみましょう。
陽イオンと陰イオンの物質量が同じになっていることがわかりますか?
つまり、お互いのプラスとマイナスの電荷を打ち消している状態です。
そして、双性イオンは電荷をもたないのでしたね。
ということは、電荷の総和が0になっているのです。
このときの水溶液のpHを、等電点と言います。
今回のテーマは、「等電点」です。