5分でわかる!タンパク質の反応①
- ポイント
- ポイント
- 練習
この動画の要点まとめ
ポイント
前回までは、タンパク質の構造や性質について学習してきました。
次に、タンパク質の反応を紹介していきます。
タンパク質には、様々な種類のアミノ酸が含まれていましたね。
特定のアミノ酸を含むタンパク質を検出する方法を見ていきましょう。
ベンゼン環を含むアミノ酸の検出は、キサントプロテイン反応
最初に注目するのは、ベンゼン環をもつアミノ酸の検出方法です。
ベンゼン環をもつアミノ酸としては、フェニルアラニンやチロシンがありましたね。
このようなアミノ酸が含まれているかどうかを確認する方法を紹介します。
いま、ベンゼン環を含むアミノ酸を水溶液に溶かし、試験管に入れました。
この水溶液に、ベンゼン環を含むアミノ酸が溶けていることを確認してみましょう。
最初の段階では、試験管の水溶液は無色です。
この水溶液に濃硝酸を加えて加熱すると、黄色になりました。
さらに、アンモニア水を加えて塩基性にすると、橙黄色になります。
このとき、実は、ベンゼン環がニトロ化され、色を示すように変化したのです。
未知のアミノ酸が溶けている水溶液において、このような色の変化が起こると、ベンゼン環を含むアミノ酸が含まれていたことが確認できますね。
この反応のことを、キサントプロテイン反応といいます。
硫黄の検出は、酢酸鉛による黒色沈殿
次に注目するのは、硫黄を含むアミノ酸の検出方法です。
硫黄を含むアミノ酸としては、メチオニンやシステインがありましたね。
このようなアミノ酸が含まれているかどうかを確認する方法を紹介します。
いま、硫黄を含むアミノ酸を水溶液に溶かし、試験管に入れました。
この水溶液に、硫黄を含むアミノ酸が溶けていることを確認してみましょう。
最初の段階では、試験管の水溶液は無色です。
この水溶液に濃い水酸化ナトリウム水溶液を加えて加熱しました。
さらに、酢酸鉛(Ⅱ)水溶液を加えると、PbSの黒色沈殿を生じました。
ここで思い出してほしいのは、無機物質のところで紹介した、金属イオンの系統分離です。
系統分離においては、沈殿を発生させて、金属イオンを分離していきましたね。
そのときによく出てきた硫化物は、ほとんどが黒色沈殿でした。
未知のアミノ酸が溶けている水溶液において、このような色の変化が起こると、硫黄を含むアミノ酸が含まれていたことが確認できますね。
今回のテーマは、「タンパク質の反応」です。