5分でわかる!グリプタル樹脂
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この動画の要点まとめ
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熱可塑性樹脂の逆の性質をもつ合成樹脂を、熱硬化性樹脂といいました。
熱硬化性樹脂とは、文字通り、加熱によって硬化する合成樹脂のことでした。
今回は、熱硬化性樹脂の種類を見ていきましょう。
フライパンの取っ手に使われているフェノール樹脂
熱硬化性樹脂は、私たちの身の回りにあります。
次の表にあるように、フェノール樹脂・尿素樹脂・メラミン樹脂・グリプタル樹脂といった種類があります。
今回は、代表的なフェノール樹脂の構造に注目していきます。
フェノール樹脂は、フライパンの取っ手などに使われている物質です。
フェノール+ホルムアルデヒド⇒フェノール樹脂
では、フェノール樹脂の構造と合成法を見ていきましょう。
まずは、原料を確認しましょう。
フェノールとホルムアルデヒドが反応しています。
フェノール樹脂というぐらいですから、フェノールがもとになっているのは、わかりやすいですね。
右端にはフェノール樹脂の構造が示されています。
たくさんのフェノールがCH2でつながっていますね。
これが立体網目状構造になっているわけです。
中間生成物は、ノボラックかレゾール
それでは、反応前と反応後の状態を確認できたところで、変化の様子を見てみましょう。
確かに、フェノールとホルムアルデヒドからフェノール樹脂ができています。
ただし、この変化には、上下2つのルートがありますよね。
これは、反応に用いる触媒の違いを表しています。
上のルートから確認しましょう。
この場合、酸性物質を触媒としており、ノボラックという物質ができています。
ノボラックに硬化剤を加えて加熱することで、フェノール樹脂が得られます。
下のルートはどうでしょうか?
このときには、塩基性物質を触媒としており、レゾールという物質ができています。
レゾールの場合は、加熱するだけで、フェノール樹脂となります。
この違いは複雑ですね。
細かい反応は覚えなくてかまわないので、ノボラックとレゾールという中間生成物があることを押さえておきましょう。
今回のテーマは、「フェノール樹脂」です。