高校生物基礎
5分でわかる!細胞群体

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この動画の要点まとめ
ポイント
細胞群体
これでわかる!
ポイントの解説授業
多細胞生物になる前段階の「細胞群体」

しかし、単細胞生物から多細胞生物への進化は、いきなりパッと起きたわけではありません。 単細胞が徐々に徐々により集まっていき、多細胞になる前段階のようなものを経て、多細胞生物へと進化を遂げた と考えられています。その多細胞生物になる前段階のものは 細胞群体 と呼ばれます。
「細胞群体」は単純に集まっているだけ

細胞群体の例を確認してみましょう。


上の図は今も生きている 細胞群体の一つであるボルボックス の図です。

図からもわかる通り、ボルボックスは複数の細胞が集まって1つの個体を形成しています。しかし、ボルボックスは多細胞生物ではありません。 集団を形成していますが、1つ1つの細胞に明確な働きがない からです。

例えばヒトであれば指の細胞・目の細胞のように同じ細胞でも明確に働きが違います。細胞群体にはそのような明確な働きの分担が存在しません。 単純に集まっているだけ とも言えます。

細胞群体には、 1つの細胞を分離しても生きることができる という重要な特徴があります。


ボルボックスの他に代表的な細胞群体としてもう一つ ユードリナ というものがあります。合わせて覚えるようにしましょう。

単細胞生物は、生きるために必要な構造が1つの細胞にすべて備わっていましたね。
彼らは約38億年前の誕生から長い年月をかけて進化していき、約10億年前には複数の細胞が集まって構成される多細胞生物が誕生するのでした。