高校生物基礎
5分でわかる!中心体の働き
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この動画の要点まとめ
ポイント
中心体の働き
これでわかる!
ポイントの解説授業
「中心体」は必ず「核のそば」にある
中心体は細胞全体の図からもわかる通り、 必ず核のそばに位置 しています。
また右隣りの拡大図のように、中心体は一つの物質からできているわけではありません。中心粒と呼ばれる物質が90°クロスして重なることで構成されています。
細胞骨格が合成されるときの起点
中心体は、細胞骨格と深い関わりがあります。 中心体は、細胞骨格が合成されるときの起点 になっているのです。
細胞骨格は、ずっと同じ形のまま細胞内にあるわけではありません。常に分解され、常に合成されています。細胞骨格が分解され、合成されることで、細胞は状況に応じて形を変化させることが可能になっています。
細胞分裂では、染色体を引き寄せる
細胞骨格の合成の起点となる中心体のはたらきを、1つ具体的に見てみましょう。
実は、細胞分裂において、中心体は大活躍するのです。
細胞分裂が起きる時、中心体は細胞の両端に移動します。両端に移動した中心体は端から細胞骨格の合成を開始して、核に向けて細胞骨格を伸ばしていきます。
中心体から伸びてきた細胞骨格は、染色体に接続し、染色体を中心体の方に引き寄せていきます。このようにして細胞の中心が分断されることで、分裂後の2つの細胞に染色体すなわち遺伝子が分配されます。
精子の”しっぽ”の骨も合成
細胞分裂のほかに、もう1つ例をあげましょう。
精子が泳げるのも、実はこの中心体のおかげなのです。
精子が受精をするためには、卵のところまで泳いでいく必要がありますね。泳ぐのに用いるのは、しっぽのような形をしたべん毛です。このべん毛も、骨がないとうまく動かすことができませんね。
ここでも中心体が精子の中で細胞骨格の合成の起点になり、べん毛の先まで細胞骨格が伸びるようにしています。
続いて、「中心体」の構造と働きを詳しく見ていきましょう。左の図は細胞全体の図、右隣りの図は中心体をさらに拡大した図です。