高校生物基礎
5分でわかる!細胞分画法の結果
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この動画の要点まとめ
ポイント
細胞分画法の結果
これでわかる!
ポイントの解説授業
いちばん最初に沈殿するのは?
図は、すり潰した直後の細胞を遠心分離する様子を模式的に示したものです。
遠心をかけると大きいものから順番に沈殿していきます。
最初の遠心は弱めの力、すなわち少なめの回転数で遠心をかけます。
一番最初に沈殿してくるのは細胞の中でもっとも大きいもの、核 が沈殿します。
核の大きさは10μmです。
沈殿した核は、 スポイトを静かにそこまで差し入れ吸い取る ことで回収します。
速度を上げて、遠心力を強くする
細胞内の構造物のうち、試験管に残ったミトコンドリアや葉緑体を取り出したい場合はどうすればよいでしょうか?
まずは、核を取り出したあとの液体の 上澄み液 を取り、新しい試験管に移します。
再び遠心をするのですが、 必ず一回目より強い遠心力をかける ようにします。同じ速度では核しか沈殿しないので、上澄み液を遠心しても何も沈殿しないからです。
すると核よりは小さいけれども上澄み液の中でもっとも大きな 葉緑体 が沈殿します。葉緑体の大きさは5μmです。
さらに小さな細胞小器官を取り出したい場合は核の時と同様にします。つまり、沈殿を回収し、上澄みを新しい試験管に移し、より強い遠心力をかけるようにします。すると ミトコンドリアが沈殿 していきます。ミトコンドリアの大きさは2.5μmです。
小胞体やゴルジ体などのより小さな細胞小器官はミトコンドリアを遠心した上澄み液から回収することができます。
大きい順に沈殿すること、大きさの順番をしっかりと覚えましょう。
遠心分離の結果、どの構造物が、どの順番で沈殿するかを詳しく見ていきましょう。