高校生物基礎
5分でわかる!ATPの構造
- ポイント
- ポイント
- 練習
この動画の要点まとめ
ポイント
ATPの構造
これでわかる!
ポイントの解説授業
ATPは「アデノシン」に三つの「リン酸」が結合
ATPとは 「アデノシン三リン酸」 の略語です。図のように、 アデノシン という物質に、 三つのリン酸 が結合した構造になっています。
Aは「アデノシン(adenosine)」、Tは「三(tri)」、Pは「リン酸(phosphate)」を表しているのですね。
2番目と3番目のリン酸に「高エネルギーリン酸結合」
このATPはどのようにしてエネルギーを蓄えているのでしょうか? 注目してほしいのは、図の左から2番目と3番目のリン酸の間にある結合です。結合の線が、少し太く塗られているのがわかりますか?
実は、この2番目と3番目のリン酸の間にある結合の部分に、エネルギーが蓄えられているのです。リン酸どうしの結合部分のことを 高エネルギーリン酸結合 といいます。
末端のリン酸が切り離されると、エネルギーが放出
ATP内のリン酸どうしの結合は、切れるときに多くのエネルギーを放出します。私たちが運動をしたりしてエネルギーが必要なときは、この3番目のリン酸、つまり末端のリン酸が切り離され、ATPは多くのエネルギーを放出してADPとリン酸に分解されるのです。
つまり、エネルギーを放出する異化のとき、この図の「(左)ATP➔(右)ADP+1つのリン酸」のように分解されているのです。
リン酸を結合すると、エネルギーが蓄えられる
逆に、同化のときには、光エネルギーなどを利用しましたね。同化のときは、この図の「(右)ADP+1つのリン酸➔(左)ATP」のように、リン酸がADPに結合することによってエネルギーを蓄えるのです。
ATPでは、 リン酸どうしの結合部分、高エネルギーリン酸結合にエネルギーが蓄えられる ということをしっかり覚えておきましょう。
同化と異化では、ATPという物質を介してエネルギーのやり取りを行っているのでしたね。このATPとADPは、いったいどのような構造になっているのか、詳しく見ていきましょう。