高校生物基礎
5分でわかる!ガードンの実験
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この動画の要点まとめ
ポイント
ガードンの実験
これでわかる!
ポイントの解説授業
今回は、そのガードンが行った実験について説明していきます。
褐色の細胞 vs 白色の核
ガードンは実験で、図のような白色のオタマジャクシと褐色のカエルを使いました。
まず、白いオタマジャクシからは、白色になる性質をもつ小腸の体細胞をとり、褐色のカエルからは、褐色になる性質をもつ未受精卵をとってきました。
そして、未受精卵に、紫外線を当てて核を壊し、そこに白いオタマジャクシからとった体細胞の中にある核を移植しました。
その結果、受精卵から生まれたオタマジャクシはどちらの色になったと思いますか。白色のオタマジャクシになったのです。したがって、細胞の性質を決定しているのは、核以外の部分ではなく、核こそが細胞の性質を決めているとわかったのです。
小腸の体細胞の核からもオタマジャクシに育つ
この実験からはさらに、 核 にすべての遺伝情報があり、個体の 形質 を決めることがわかりました。どういうことかというと、実験では白色のオタマジャクシからとった小腸の体細胞は働きが決定されているにもかかわらず、移植した先で、しっかりと白いオタマジャクシを作り出しました。つまり、この移植した核は、小腸の遺伝子だけを持っているのではなく、体のすべてをつくるための遺伝子情報、ゲノムが含まれているということも同時に発見されたのです。
細胞の性質を決めるのは核である ことを発見した研究者がいました。 ガードン と呼ばれる研究者です。ちなみに、ガードンはiPS細胞の発見で有名な山中伸弥教授と共同研究を行い、共にノーベル賞を受賞した有名な研究者です。