高校生物基礎
5分でわかる!酸素解離曲線
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この動画の要点まとめ
ポイント
酸素解離曲線
これでわかる!
ポイントの解説授業
赤血球に含まれるヘモグロビンが酸素と結合した形を 酸素ヘモグロビン と呼びましたね。ヘモグロビンが酸素と結合すれば、酸素ヘモグロビンとなり、酸素ヘモグロビンから酸素が外れヘモグロビンに戻ることによって、その酸素が体全体に供給されるというプロセスでした。
しかし、どうしてこうも都合よくヘモグロビンは酸素を体中に供給することができるのでしょうか。
酸素分圧と酸素ヘモグロビンの関係
その謎を解くカギは、下の 酸素解離曲線 というグラフにあります。
縦軸は全ヘモグロビンに対する酸素ヘモグロビンの割合で、横軸は酸素分圧(体積当たりの酸素量)を示しています。
つまりこのグラフは、酸素量に対して酸素ヘモグロビンの割合がどう変化するかということを表しています。まず 酸素の量が増えれば増えるほど、酸素ヘモグロビンの割合も増える ことが確認できますね。
二酸化炭素が増えるほど、酸素ヘモグロビンが解離
ここで思い出して欲しいのが、赤血球は酸素の他に 二酸化炭素 とも結合する働きがありましたね。この二酸化炭素は酸素とヘモグロビンの結合に対して、 阻害的 に働きます。つまり、血液中に二酸化炭素が多くなると、酸素ヘモグロビンから酸素が解離されやすくなるのです。
血液中の二酸化炭素(CO2)分圧が高いときと低いときで、酸素ヘモグロビンの割合がどうなるかを示したのが次のグラフです。
血液中の二酸化炭素(CO2)分圧が高いほうが、酸素ヘモグロビンの割合が低くなりますね。
この現象を私たちの体で考えてみましょう。体全体の各組織では呼吸によって二酸化炭素が排出されています。つまり、各組織では血液中の二酸化炭素(CO2)分圧が高い状態です。そのため、各組織では血液中の酸素ヘモグロビンから酸素が解離されやすく、酸素ヘモグロビンから外れた酸素が体全体に供給されていくのです。
血液中の 赤血球 は、酸素を運ぶ重要な役割を行っています。少し復習をしましょう。