5分でわかる!血小板の働き

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この動画の要点まとめ
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血液を固めて、傷口をふさぐ!

血小板の働きをひとことで言うなら、 血液凝固 です。

怪我をしたときに、血がでても時間がたつとかさぶたができて、血は止まるというのを皆さんも経験したことがあると思います。このかさぶたが、血小板の血液凝固によってできたものなのです。そしてかさぶたのことを専門用語では 血ぺい と呼びます。
血ぺい(かさぶた)は「フィブリン+血球」

血ぺいは フィブリン と 血球 が絡まったものです。どのようなプロセスで血ぺいができるかを表したのが下図になります。


図の右上のイラストをみてください。糸のようなものがフィブリンで、フィブリンに赤血球や白血球が絡まっていますね。このようにして、フィブリンと血球が絡まったものにより血ぺいができています。
血液が体内で固まらない理由は?

このフィブリン、みなさんは血液中に存在すると思いますか?

もし血液中にフィブリンが存在すると、体内で血液が固まってしまい大変なことになってしまいますよね。フィブリンは血液中では糸状ではなく、バラバラの状態の フィブリノーゲン として存在しています。そして トロンビン と呼ばれる酵素によって、フィブリノーゲンからフィブリンへいつでも変換できるようになっています。


このトロンビンも、同様に血液中にあるとマズイですよね。トロンビンは血液中では、不活性の状態の プロトロンビン として存在しています。プロトロンビンは、 血小板因子 と カルシウムイオン(Ca2+) と 凝固因子である組織液 によってトロンビンに変換されます。
凝固因子(組織液)だけ血液中に含まれない!

プロトロンビンをトロンビンへと変換する「血小板因子」「カルシウムイオン(Ca2+)」「凝固因子(組織液)」のうち、 唯一、血液中に含まれないのが凝固因子(組織液) です。


血液が体内では固まらないのは、この凝固因子(組織液)がポイントです。体の組織が怪我すると、その組織液が血液と混ざり合い、それが引き金となって、プロトロンビンがトロンビンになり、フィブリノーゲンがトロンビンによってフィブリンになり、血球と混ざり合って、血ぺいができてやっと血が止まるのです。


上の図のプロセスのうち、1つの因子でも欠けてしまうと、フィブリンは合成されず、止血はできなくなってしまうということをおさえておきましょう。

血小板の働きについて詳しくみていきます。