高校生物基礎
5分でわかる!体液性免疫②
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この動画の要点まとめ
ポイント
体液性免疫②
これでわかる!
ポイントの解説授業
抗体産生細胞が増殖して、抗体を分泌
樹状細胞より、抗原提示を受けたヘルパーT細胞は、インターロイキンという物質を分泌しますね。インターロイキンがB細胞に働くと、B細胞は抗体を作る能力を得て、 抗体産生細胞 となります。
B細胞はここで、抗体をつくる能力を得るわけです。抗体産生細胞はどんどん増殖し、それぞれ抗体を分泌するようになります。
抗原特異性により抗原抗体反応が起こる
抗体産生細胞が作った抗体は、このあとどのように働くのでしょうか?
抗体は抗原に対して結合するようになります。ただし、抗体は、どんな抗原に対しても結合するわけではありません。抗体は、樹状細胞が抗原提示した情報に基づいて作られたものなので、特定の抗原にのみ作用します。
抗体が抗原に対して結合する反応のことを 抗原抗体反応 と呼び、抗体が特定の抗原にのみ反応することを 抗原特異性 といいます。
生き残った抗体産生細胞が、免疫記憶細胞になる
抗原は、抗体が結合することにより、目印をつけられたような状態になります。ここで登場するのが マクロファージ です。マクロファージは、抗体が結合した抗原に対して、積極的に反応するようになり、食作用によって抗体を排除していきます。
最終的に抗原が体内から駆除されると、無駄になった抗体産生細胞は死んでいきます。ただし、抗体産生細胞はすべてが死ぬわけでなく、一部は生き残ります。だいたい30年間は体内に残るといわれていますね。
この生き残った抗体産生細胞のことを特に、 免疫記憶細胞 と呼びます。特定の抗原に対して抗体を作る能力が記憶されている、という意味ですね。
体液性免疫が働くシステムの後半をみていきましょう。