高校生物基礎
5分でわかる!抗体の構造
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この動画の要点まとめ
ポイント
抗体の構造
これでわかる!
ポイントの解説授業
抗原の排除は「初回」と「2回目以降」で異なる
しかし、前回学習した内容は、あくまで 初めて体内に抗原が侵入してきたとき のプロセスです。 抗原が2回目以降に侵入してくるとき には、体内に 免疫記憶細胞 と呼ばれるものが残っていましたよね。今回は、抗原の2回目以降の侵入時に、 免疫記憶細胞 がどう働くかを見ていきましょう。
免疫グロブリンというタンパク質で構成
そもそも体液性免疫で作られる 抗体 の構造は、どのようになっているのでしょうか?
抗体は図のような Y字型 をしており、 免疫グロブリン というタンパク質でできています。
軽いL鎖と、重いH鎖
抗体のY字型は、主に4本の鎖から構成されています。
図には、短めの鎖と長めの鎖がつながったものが2セットありますね。それぞれ L鎖 (短い方)と H鎖 (長い方)といいます。Lはlight「軽い」、Hはheavy「重い」の頭文字をとっています。
抗体にくっつく可変部と、不変の定常部
抗体が抗原に反応すると、図の右側のようになります。
Y字型の片方部分が抗原にくっついていますね。抗原に直接結合する先端部分を 可変部 と呼びます。抗原によって形が異なってくるので、可変部と呼ばれます。図の左側では〇で囲んだ部分にあたり、1つの抗体に対して 可変部は2つ存在 します。
また、抗体の可変部以外の部分は、どんな抗原に対しても変化することなく同じ構造になります。したがって、抗体における可変部以外の部分を 定常部 と呼びます。
特定の抗原に対応する免疫を、獲得免疫と言いました。獲得免疫はさらに、抗体を作る体液性免疫と、抗体を作らない細胞性免疫に分かれます。前回の授業では、獲得免疫がどのようにして抗体を作り、抗原を排除するかを学習しましたね。