5分でわかる!自然浄化
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この動画の要点まとめ
ポイント
「酸素量」「有機化合物量」「細菌類の数」を示すグラフ
上段のグラフには、縦軸に 「酸素量」「有機化合物量」の量 を示しています。下段のグラフでは、縦軸に 「細菌類」の数 を示しています。横軸は、上下段ともに「上流➔下流」の調査位置について示しています。
上流では「酸素量」が少ない
まずは、2つのグラフの一番左を見てください。汚染は、川の上流に排水が流れ込んできたところから始まっています。
上流においては排水に含まれる有機物が大量に存在します。また、有機物を分解する微生物・細菌類の個体数も上流において多くなっています。また、細菌類は有機物を分解する際に酸素を消費しますから、上流の酸素量は少なくなります。
下流に行くにつれ「酸素量」は増加
有機物は上流で分解されるので、下流に行くにしたがって少なくなります。また有機物を分解する細菌類の数も有機物の減少にともない、下流の方が少なくなります。
細菌類の数が少なくなるので、分解によって酸素が消費されることも少なくなり、水中の酸素量は下流にいくにしたがって多くなります。
水質の汚染のバロメーター=BOD
ここで新たに 「BOD」の量 と 「清水性生物」の数 という指標を加えて、もう一度グラフを見てみましょう。 BOD とは 生物学的酸素要求量 の略です。簡単にいえば、その水中に存在する有機物を分解する時に必要な酸素の量のことです。
BODのグラフは上流ほど値が高いですが、これは上流ほど分解する有機物が多く存在しているからです。逆に下流ほど有機物が少なく、BODは低くなっています。
このBODは 水質汚染のバロメーター のようなものなのです。BODが高ければ、それだけ有機物が残っているということなので、水質は汚染されているといえます。
BODがある程度下がると、そのときはじめて見られる 清水性生物 という生物が生育するようになります。清水性生物が見られると、水質が良いということを示しますね。清水性生物の例としてはサワガニがあげられます。
川における物質・生物の分布を調査した下の2つのグラフを用いて、自然浄化について詳しく解説していきます。