5分でわかる!生物多様性
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この動画の要点まとめ
ポイント
種の多様性とは?
1つ目の意味は、種の多様性です。種の多様性とは、様々な種の生物が混在して生きているということです。
森林を例にして考えてみましょう。ある温暖な地域に、1種類の樹木のみで構成されている森林があったとします。この樹木は寒さには非常に弱い種です。ある年の冬、この地域はとても厳しい寒さに襲われてしまいました。すると、森林はどうなりますか? 全滅してしまいますよね。
しかし、もし、森林に寒さに弱い木だけでなく、寒さに強い木があれば、多少の気候の変動があったとしても、生態系を維持していくことができます。
種の多様性によって、生物は様々な環境の変化を乗り越えていくことができるのです。
遺伝的多様性とは?
2つ目の意味は、遺伝的多様性です。遺伝的多様性とは、同種内の生物でも遺伝子には差異があるということです。
種が同じでも、遺伝子が異なれば、その性質が少しずつ異なります。もし同じ遺伝子だった場合、その遺伝子が太刀打ちできない病気が登場した瞬間、個体数は激減して絶滅の危機に瀕してしまいます。
同種間でも様々な遺伝子があり、ある病気に対して強い遺伝子もあれば、弱い遺伝子もあるからこそ、環境の変化や病気による影響を乗り越えていけるのです。
生態系多様性とは?
3つ目の意味は、生態系多様性です。地球上には、陸生や水生など、それぞれの地域特有の生態系がつくられています。
例えば、森林には熱帯多雨林もあれば、照葉樹林、針葉樹林などもありました。草原でも、ステップとサバンナでは特徴が異なりましたね。すると、その森林や草原には、様々な異なる生物が生活することになります。多様な生態系が存在することで、さまざまな種の生物が生存し、その遺伝子にも多様性が生まれてくるわけです。
3つの多様性は関連しあっている
ここまで3つの多様性の意味を説明してきましたが、3つの多様性は独立している話ではなく、すべてつながった現象です。種が増えたり、同種間に多様な遺伝子が存在するためには、生態系の多様性が必要ですよね。逆に、種多様性、遺伝的多様性が増えていくと、生態系の維持につながります。
3つの多様性の意味と、それぞれのつながりを意識しておさえておきましょう。
生態系を維持するためには、生物多様性が非常に重要な役割を果たします。生物多様性という言葉には、3つの意味が含まれているので順におさえていきましょう。