5分でわかる!生物の構成成分(1)
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この動画の要点まとめ
ポイント
動植物に最も多く含まれるのは水
下の2つの円グラフを見てください。
これは、動物と植物それぞれに含まれる成分を、質量比で示したものです。
2つの円グラフの色のついた部分に注目してください。
動物も植物も、ある成分が共通して最も多く含まれています。
みなさんは、この物質が何かわかりますか?
答えは、水です。
動物も植物も、一番多く含まれている成分は水だということを覚えておきましょう。
水は生体内で物質輸送を行う
動植物の中に最も多く含まれている水は、どんな働きをしているのでしょうか?
水は、生体内で溶媒として働いています。
そして、水自体は、生体内で起こる様々な化学反応に対し、あまり影響を与えません。
その結果、生体内で様々な物質を輸送することができるのです。
水は比熱が非常に高い
次に注目するのは、比熱です。
比熱とは、1gの物質の温度を1℃上げるために必要なエネルギー量のことです。
水は、他の物質と比べ、比熱が非常に高いという性質があります。
つまり、水の温度を1℃上げるためにはかなりのエネルギー量が必要になります。
逆に、水の温度を1℃下げる際にはかなりのエネルギー量を放出する必要があります。
水の温度は変化しにくいということですね。
では、この特徴は何に役立つのでしょうか?
水は生体内の温度を保つのに有利
例えば、冬の寒い日に外に出た場合を想像してください。
ヒトのからだは、ほとんどが水でできています。
水の温度は変化しにくいので、体温はあまり下がりません。
ではもし仮に、ヒトの体が金属でできていたら、どうでしょう?
水と違って、金属には比熱が低いという性質があります。
つまり、簡単に温度を上げることも下げることもできるのです。
このように、私たち「ヒト」の体温は簡単に下がりませんが、「金属でできたヒト」の体温はすぐに下がってしまいます。
私たち生物は、体の中で様々な化学反応を起こしながら生きています。
外に出たり、家に戻ったり、環境が変わっただけで体温が簡単に変化したら、どうなると思いますか?
生体内で、化学反応を安定して行えませんよね。
そこで、比熱の高い水の働きによって、生体内を一定の温度に保つことができるようになっているのです。
生物に含まれる様々な成分を見ていきましょう。
今回は、真核生物である動物と植物に注目していきます。