5分でわかる!核の構造
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この動画の要点まとめ
ポイント
核は通常、無色透明です。
顕微鏡で細胞をそのまま覗いても観察することはできません。
したがって、顕微鏡で観察するためには、酢酸カーミンや酢酸オルセインのような染色液で色をつける必要があります。
私たちがよく見る図で、核に色がついていたりするのは、そのためなのです。
核をコーティングする膜⇒核膜
核は、核膜という膜でコーティングされています。
核膜は、リン脂質から構成されています。
細胞膜を構成している成分と同じですね。
核膜は、細胞膜と同じリン脂質の二重層が、さらに二枚になって、二重膜構造になっているところがポイントです。
核膜に空いている穴⇒核膜孔
核は核膜でコーティングされていると説明しましたが、全体を隙間なくおおっているわけではありません。
ところどころに穴が空いていていますね。
この穴を、核膜孔といいます。
核膜孔は、核の内外の物質のやり取りを行う際の出入口となります。
RNAを活発に作る構造体⇒核小体
核の中に、大きな丸い構造体があるのが分かりますか?
これを、核小体といいます。
核小体は、RNAをつくっており、遺伝情報を伝えるのにかかわっています。
詳しい内容はもう少し後で勉強するので、核小体の形と言葉だけを頭に入れておいてください。
遺伝情報を担う構造体⇒染色体
核の中には、繊維状のものがたくさん見られますね。
これは染色体です。
染色体は、遺伝情報を担うDNAを含む構造体として有名ですね。
DNA+ヒストン⇒ヌクレオソーム
さて、核の基本的な構造が分かってきましたね。
核に関する情報の中で、これから先の授業で重要になってくるのが、染色体です。
染色体ができるプロセスを見ていきましょう。
染色体を拡大していくと、次の図のような構造に行きつきます。
球状の物質に、紐状の物質が巻きついたようになっていますね。
紐状の物質がDNAです。
球状の物質がヒストンとよばれるタンパク質です。
ほとんどのDNAはヒストンとからみついた形で存在しているわけです。
このように、DNAがヒストンに結合した状態のものをヌクレオソームといい、染色体を構成する基本単位となります。
ヌクレオソーム⇒クロマチン繊維⇒染色体
さらに、ヌクレオソームは集まることによって繊維状になります。
ヌクレオソームが集まった繊維のことを、クロマチン繊維といいます。
クロマチン繊維がさらに凝集すると、染色体になります。
ここまでの流れを整理しましょう。
DNA+ヒストン⇒ヌクレオソーム⇒クロマチン繊維⇒染色体
このプロセスをしっかりと覚えておきましょう。
続いて、動物と植物に共通して見られる核の構造について、詳しく見ていきます。