5分でわかる!ミトコンドリアの構造と働き
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この動画の要点まとめ
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ミトコンドリアは外膜と内膜の二重膜構造
下の図は、ミトコンドリアの構造を簡単に表したものです。
ミトコンドリアは、二重膜構造をもっていることが特徴でしたね。
外側の膜を外膜といいます。
そして、内側に見られる凹凸のある膜を内膜といいます。
この外膜と内膜によって二重膜構造をとっているわけです。
外側のクリステ、内側のマトリクス
図を見ると、内膜には凸凹があるのが分かりますね。
内膜が内側に向かって突起した部分をクリステといいます。
クリステによって、内膜の表面積が増加します。
内膜の表面積が増えると、ミトコンドリアの働きの効率が良くなるという利点があるのです。
また、内膜の内側をマトリクスといいます。
図では、内膜よりも色が濃くなっている、ミトコンドリアの中心の部分です。
内側にあるマトリクスと、外側にあるクリステを区別しましょう。
ちなみに、ミトコンドリアは無色透明のため、顕微鏡での観察が困難です。
そのため、観察するためには、核と同様に、染色液で染色する必要があります。
ミトコンドリアの染色液としては、ヤヌスグリーンBが代表的です。
ミトコンドリアの働きは呼吸
次に、ミトコンドリアの働きを見ていきましょう。
ミトコンドリアは、酸素を使って有機物を水と二酸化炭素に分解しています。
しかし、ただ分解するだけではありません。
分解する過程でエネルギーを発生させているのです。
発生したエネルギーは、体の中に保管されます。
といっても、エネルギーに実体はありませんね。
どのようなかたちでエネルギーを蓄えるのでしょうか?
答えは、ATPです。
ATPは、アデノシン三リン酸の略称で、アデノシンという物質と3つのリン酸が結合したものです。
真核生物は、ミトコンドリアが酸素を使って有機物を分解する過程で生じるエネルギーで、ATPを合成します。
このATPに蓄えられたエネルギーを必要なときに利用することで、私たちは熱を作ったり、筋肉を動かしたりするのです。
このように、有機物を分解し、ATPを合成する過程を呼吸といいます。
つまり、ミトコンドリアの働きを一言で表すなら、呼吸となりますね。
細胞内の構造のうち、ミトコンドリアについて見ていきましょう。