5分でわかる!細胞壁の構造と働き
- ポイント
- ポイント
- ポイント
- 練習
この動画の要点まとめ
ポイント
細胞壁の主成分⇒セルロースとペクチン
下の図は、いくつかの植物細胞が連なった様子を表しています。
図の中の黒枠で囲まれた部分を拡大して見てみましょう。
濃い色で表された部分が細胞壁ですね。
細胞壁の中に、繊維状の成分がたくさんあるのが分かりますか?
これは、セルロースという物質です。
細胞壁は、糖質の一種であるセルロースで構成されているのですね。
また、ペクチンという糖質がセルロースの間を埋めるように、細胞壁の中に構成されています。
ペクチンは、細胞壁同士をつなげる働きをしています。
このように、細胞壁は、セルロースやペクチンという糖質で構成されているのです。
細胞壁の役割:細胞の保護と細胞間の物質移動
さて、次に、細胞壁の役割に注目しましょう。
細胞壁には、細胞の保護し、形態を保つ働きがあることを学びましたね。
実は、細胞壁には、他の役割もあるのです。
次の図を見てください。
図の中央に注目してみましょう。
細胞と細胞の間の細胞壁には、穴が開いていますね。
このように、細胞間で物質のやり取りが可能になった部分を、原形質連絡といいます。
リグニンによる木化
最後に、細胞壁の変化について紹介しておきます。
先ほど説明した通り、細胞壁は、基本的にセルロースやペクチンからできています。
しかし、それ以外にもリグニンやスベリンという物質が細胞壁に蓄積されることがあります。
実は、このとき、大きく性質が変わってしまうのです。
細胞壁にリグニンが蓄積すると、木化という現象が起こります。
木化は、植物の茎や幹の強度が増す現象です。
スベリンによるコルク化
また、細胞壁にスベリンが蓄積すると、コルク化という現象が起こります。
コルク化は、細胞からの水分の蒸発が抑えられる現象です。
植物の質感がコルク栓のようになります。
コルク栓とは、ワインのボトルなどのふたをしているものですね。
コルク化した細胞を多く含む植物は乾燥に強いため、夏の暑い時期に降水量が少ない地中海性気候の地域で見られます。
細胞壁の構造について、詳しく見ていきましょう