高校生物
5分で解ける!受動輸送(2)に関する問題
- ポイント
- ポイント
- ポイント
- 練習
この動画の問題と解説
練習
一緒に解いてみよう
解説
これでわかる!
練習の解説授業
アクアポリンを介した水の受動輸送についておさえよう
アクアポリンを介して、水はどのような方向で移動するのでしょうか?
溶液は、濃度の異なる溶液が混ざり合うと、均一の濃度になる性質があります。
高濃度の溶液と低濃度の溶液が混ざり合った場合を考えてみましょう。
この場合、水分子は、低濃度の方から高濃度の方へと移動していきます。
すると、もともと高濃度だった方は薄くなっていき、低濃度だった方は濃くなっていきますね。
また、濃度が低いことを低張、濃度が高いことを高張といいます。
よって、水は低張から高張へ移動すると言い換えることができます。
動物細胞である赤血球は、細胞膜で覆われています。
赤血球を低張液に入れると、濃度の低い細胞外から濃度の高い細胞内へ水が入ってきます。
どんどん水が赤血球内に入ると、やがて赤血球は圧力に耐えきれず、破裂してしまいます。
この現象を溶血といいます。
植物細胞は、頑丈な細胞壁で覆われています。
植物細胞を高張液に入れると、濃度の低い細胞内から濃度の高い細胞外へ水が出ていきます。
しかし、細胞壁は頑丈なので、細胞内の水が抜けたとしても、形が変わりません。
一方、細胞膜に覆われた部分は体積が減り、収縮していきます。
すると、細胞壁と細胞膜が離れてしまう現象が起こります。
これを原形質分離といいます。
ちなみに、細胞壁と細胞膜がぴったりくっついている状態を、限界原形質分離といいます。
あわせて覚えておきましょう。
細胞を覆う細胞膜は、主にリン脂質でできています。
そしてリン脂質は、疎水性をもつ脂肪酸を含んでいましたね。
よって水分子は、細胞膜のリン脂質の部分を透過することができません。
しかし、細胞膜は水を透過させるための特別な膜タンパク質をもっています。
これを、アクアポリンといいます。