5分でわかる!タンパク質の立体構造
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この動画の要点まとめ
ポイント
酵素は、基質の化学反応を促進する生体触媒です。
基質は、酵素による化学反応によって変化を受ける物質でしたね。
酵素は基質と結合して酵素基質複合体を作り、化学反応によって基質を変化させます。
また、この化学反応によって新しく生成した物質を、生成物といいます。
酵素自身は反応の前後で全く変化しないという特徴もありましたね。
酵素が最も活発に働く温度⇒最適温度
酵素による基質の化学反応は、温度による影響を受けるのでしょうか?
次のグラフを見てください。
このグラフは、ヒトの体内の酵素が起こす化学反応の速度を、横軸に温度をとって表したものです。
グラフは、山のような形をしていますね。
そして、温度が約37℃のときに、酵素が起こす化学反応の速度が最も速くなっています。
37℃というのは、体温とほぼ同じですね。
酵素は、基本的に幅広い温度で化学反応を促進させることができますが、37℃前後が最も酵素の働きが活性化させられる温度であることが分かります。
酵素の活性が最も高くなる温度を、最適温度といいます。
酵素が最も活発に働くpH⇒最適pH
酵素による基質の化学反応は、pHによる影響を受けるのでしょうか?
次のグラフを見てください。
このグラフは、ヒトの体内の酵素が起こす化学反応の速度を、横軸にpHをとって表したものです。
どの酵素のグラフも、山のような形をしています。
ただ、どこに山の頂点がくるかは、酵素ごとに異なっていることがわかりますね。
グラフ内に示された3つの酵素について見ていきましょう。
ペプシンは、胃液に含まれる消化酵素です。
pHが2くらいの強酸性条件下で、最も働きが活性化されています。
アミラーゼは、だ液に含まれており、デンプンを分解する酵素です。
中性条件下で、最も働きが活性化されています。
トリプシンは、膵臓で作られる膵液の中に含まれる酵素です。
pHが8くらいの塩基性条件下で、最も働きが活性化されています。
グラフに示した3つの酵素は、どれもヒトの体内に入っているものです。
しかし、酵素によって最も働きが活性化されるpHは異なるということですね。
酵素の活性が最も高くなるpHの値を、最適pHといいます。
酵素による基質の化学反応は、温度やpHの影響を受けます。
また、酵素には最も活性が高くなる温度があり、酵素ごとに最も活性が高くなるpHがあることを、おさえておきましょう。
酵素の特性について、詳しく見ていきましょう。