高校生物
5分でわかる!フィードバック調節
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この動画の要点まとめ
ポイント
フィードバック調節
これでわかる!
ポイントの解説授業
生成物が酵素活性に作用し、生成物の産生を制御
次の図を見てください。
これは、物質が酵素反応により化学変化をしていく流れを表しています。
この例ではまず、物質Aが酵素Ⅰによって化学反応を起こし、物質Bになります。
次に、物質Bが酵素Ⅱによって化学反応を起こし、物質Cになります。
この物質Cが、私たちヒトにとって重要な生成物であると仮定しましょう。
物質Cが不足しているときは、図の酵素反応の流れでどんどん物質Cが生成されれば問題ありません。
しかし、物質Cを生成し続けて過剰になってしまったらどうでしょうか?
物質Cを生成するためには物質Aや物質Bも使っているので、急にそれらの物質が必要になった場合に困ってしまいますね。
つまり、物質Cは作りすぎてもよくないのです。
例えば、過剰に作られた物質は、酵素反応を止めて自身が生成され過ぎないようにする性質があります。
図の酵素反応で考えてみましょう。
図では、最終生成物である物質Cが、酵素Ⅰに影響を及ぼしている様子が描かれています。
物質Cが過剰になると、酵素Ⅰの働きを阻害することで、物質Aから物質Bを生成する化学反応を止めるのです。
物質Bは物質Cを生成するための反応物なので、物質Bが生成されなくなると、物質Cも生成されなくなります。
一方、物質Cが不足してくると、酵素Ⅰの働きは阻害されなくなるのです。
すると、物質Bが再び生成され始め、最終的に物質Cがつくられます。
以上のような酵素反応の調節によって、物質Cは過不足なく一定の量を保つことができます。
このように、生成物が酵素の活性に作用し、生成物の産生を制御することを、フィードバック調節といいます。
フィードバック調節は、生体内の細胞1つ1つの中でも起きている働きです。
酵素活性に影響を及ぼす働きについて見ていきましょう。
今回は、フィードバック調節に注目します。