5分でわかる!タンパク質
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この動画の要点まとめ
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モータータンパク質の移動にはATPが必要
モータータンパク質は、細胞内の物質輸送に関わるタンパク質です。
しかし、モータータンパク質は、物質をどこでも自由に輸送できるわけではありません。
必ず細胞骨格の上を移動するという性質があります。
そして、モータータンパク質の輸送には、エネルギーが必要となります。
このときにエネルギーとして用いられるのが、ATPです。
神経伝達物質も核から末端へ輸送されている
細胞内の物質輸送にかかわるモータータンパク質について、具体的に見ていきます。
以前に学習した、神経に関連するタンパク質を例に考えてみましょう。
下の図のような神経細胞の末端には、シナプス小胞というカプセルがありました。
このシナプス小胞の中に入っているのが、神経伝達物質というタンパク質です。
神経伝達物質は、神経細胞の間に放出され、興奮を伝達する働きをしていましたね。
なお、神経細胞のまっすぐ伸びた中央部は軸索といいます。
ここで1つ考えてください。
通常、タンパク質は核の周辺で合成されます。
図の神経細胞の左端にある細胞体の中にも、円形の核が描かれていますね。
ではなぜ、神経伝達物質は、核から遠い神経末端に存在するのでしょうか?
実は、核の周辺で合成された神経伝達物質は、モータータンパク質によって輸送されてきたのです。
キネシンとダイニンは一方向に輸送
それでは、実際にモータータンパク質による輸送の流れを見ていきましょう。
軸索の中には、微小管と呼ばれる細胞骨格があります。
そして、微小管の上下には、小さな粒があるのがわかりますか?
これが、モータータンパク質です。
神経伝達物質と結合したモータータンパク質が、微小管の上を移動していくわけです。
微小管の上で物質を輸送する場合、2種類のモータータンパク質が使われています。
キネシンとダイニンです。
そして、キネシンとダイニンは、常にそれぞれ逆方向に移動しています。
つまり、キネシンもダイニンも一方向にのみ物質を運ぶというわけです。
モータータンパク質のうち、細胞内の物質輸送に関わるものについて見ていきましょう。