5分でわかる!内分泌
- ポイント
- ポイント
- 練習
この動画の要点まとめ
ポイント
ホルモンが受容体に結合する
ホルモンは内分泌腺でつくられ、血液にのって標的細胞に届けられるのでしたね。
それでは、標的細胞に到達したホルモンは、どのようにはたらくのでしょうか?
今回は、タンパク質でできたホルモンである、ペプチドホルモンに注目していきます。
細胞の模式図を見ながら、考えてみましょう。
細胞内の左側に描かれた円形の構造物は核です。
細胞膜上には、受容体、酵素、イオンチャネルが描かれています。
これらは、細胞膜上に位置しています。
この図には、ホルモンがはたらくまでの流れがまとめられています。
活性化されたGタンパク質が情報を伝える
血液中を流れてきたホルモンは、まず細胞の受容体に結合します。
この受容体も、タンパク質でできています。
図で、受容体の上部に色の濃い四角い構造物が結合しているのが分かりますか?
これがホルモンです。
受容体にホルモンが結合することが、細胞内でホルモンの効果を発揮させる第一歩なのです。
ホルモンが受容体と結合した後、細胞の中では何が起こるのでしょうか?
図の中に、Gと書かれた構造物ありますね。
これは、Gタンパク質と呼ばれるものです。
Gタンパク質は、細胞膜上の酵素やチャネルを活性化させるタンパク質です。
もともとは受容体とGタンパク質が結合しています。
ところが、ホルモンが受容体に結合すると、Gタンパク質が活性化されます。
「ホルモンが受容体に結合した」という情報がGタンパク質に与えられるのです。
すると、Gタンパク質は受容体を離れて移動します。
Gタンパク質の移動先は、膜の表面にある、酵素やイオンチャネルです。
Gタンパク質が酵素に結合
図を例にして、活性化されたGタンパク質が酵素に結合した場合を見てみましょう。
Gタンパク質が酵素に結合すると、酵素の働きが活性化されます。
酵素は、物質の化学反応を促す生体触媒でしたね。
活性化された酵素によって、細胞内の物質に化学変化が起こります。
化学反応によって生成された物質は、細胞内タンパク質に結合します。
図では、細胞内タンパク質に色の濃い丸い構造物が結合していますね。
これが、Gタンパク質によって活性化された酵素の働きによってつくられた生成物です。
このように、細胞内で情報伝達を担う物質を、総称してセカンドメッセンジャーといいます。
セカンドメッセンジャーの例としては、cAMP(サイクリックAMP、環状AMP)やイオンがあげられます。
セカンドメッセンジャーが細胞内タンパク質に結合することで、細胞全体に生理活性が生まれてくるのです。
血液中を流れてきたホルモンが、直接細胞の中に入るわけではありません。
タンパク質でできたホルモンが、細胞全体に生理活性を生み出す流れをしっかりおさえましょう。
ホルモンの働きについて見ていきましょう。