5分でわかる!アテネ民主政治の完成
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この動画の要点まとめ
ポイント
また、「民主政治の完成」といっても 現代の民主政治とはいくつか違いがあります。
その違いにも注目しながら、一緒に勉強していきましょう。
デロス同盟の結成/ペルシアの再来に備える!
プラタイアの戦いでギリシア軍を圧倒したアテネは、自らをリーダーとして デロス同盟 を結成します。
この同盟は ペルシアの再来に備えた軍事同盟 です。
同盟に加盟するポリスは兵隊や軍資金を提供したのですが、 アテネはこれらを私物化するようになります。
これが原因となり、のちにポリス間で対立が生じることになります。
やがてアテネは デロス同盟を通じてほかのポリスを間接的に支配するようになりました。
会議を開いて参加者を集め、他のポリスに指示を出すことで、アテネはギリシア全体の支配者のような存在になっていったのです。
ペルシア戦争で活躍した市民たちの発言力がアップ!
ポイント1で学習したように、ペルシア戦争では アテネの男性市民が活躍しました。
武器を買える人も買えない人も、兵隊となったり、船の漕ぎ手となったりして勝利に貢献しました。
その結果、アテネでは市民たちのの政治発言力が高まっていったのです。
ペリクレスの時代に民主政治が完成!
アテネでは、 ペリクレス という人物の時代に民主政治が完成することになります。
こちらを見てください。
アテネの 最高議決機関 を 民会 といいます。
民会は 18歳以上の成年男性市民 で構成され、女性は参加できませんでした。
その理由は 戦争で活躍していないから 。
武器を買って戦った人、お金が無いから船の漕ぎ手になって戦った人、どちらも 男性 です。
また、アテネでは 直接民主政 が行われました。
18歳以上の成人男性は民会に赴いて、各自が直接意見を述べました。
さらに30歳を超えた市民は抽選で 陪審員 に選ばれ、裁判に参加できるようになりました。
最後に注目してほしいのは、アテネは 奴隷制度に立脚していた という点です。
成年男性は民会に直接参加するので、働き手として奴隷が必要だったのです。
戦争で捕虜になった人や、お金を借りたのに返せなくなった人たちが奴隷となりました。
アテネの民主政治は、現代の民主政治とは大きく異なりますね。
現代の日本では 代表者である議員を選ぶ間接民主制 ですが、アテネでは 成人男性が直接民会に参加する直接民主制 でした。
また、アテネでは 仕事は奴隷に任せ、女性は政治に参加できなかった のです。
アテネ民主政治の特徴、しっかりおさえておきましょう。
ポイントの2つ目は「アテネ民主政治の完成」です。
実は、アテネの民主政治は ペルシア戦争のおかげで完成した といわれます。
戦争のおかげで民主政治が完成...いったいどういうことでしょうか?