5分でわかる!ローマの領土拡大は社会を大きく変えた

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この動画の要点まとめ
ポイント
戦争が長引き、中小農民が没落した!

戦争が社会に与えた影響として、みなさんにおさえてほしいのが 中小農民の没落 です。
なぜ戦争が長引いたことで中小農民が没落したのでしょうか?

その理由は、彼らが 自費で戦争に参加していた からです。
戦争が長引けば長引くほど、その負担は増しますよね。
さらに、 戦争によって農地が荒廃してしまった ことも彼らを苦しめました。

中小農民の没落には、他にも理由があります。
属州から安価な穀物が流入してきた のです。
安い穀物が入ってくると、ローマの中小農民がつくる麦は売れなくなってしまいました。
彼らは財産を失って 無産市民 となり、「 パンと見世物 」、つまり 食糧と娯楽 を求めて、都市ローマに流れてきました。
中小農民が手放した土地を利用し、大土地所有制が始まった

多くの中小農民が没落し、土地を手放すようになると、その土地を利用して ラティフンディア ( ラティフンディウム )と呼ばれる 大土地所有制 が発達しました。
お金持ちの人たちが、征服活動で得た公有地を私有地化し、さらに中小農民が手放した土地を吸収することによって、大所領を形成したのです。
大土地所有制においては 大量の奴隷が酷使され、ブドウやオリーブなどの果樹栽培が行われました。

中小農民が没落するのに対し、一部のお金持ちは土地を増やして裕福になっていく。
ローマ社会は貧富の差が拡大し、金持ちと貧乏人とで二極化していきます。
派閥闘争の始まり/閥族派vs平民派

貧富の差が拡大したローマでは、2つの勢力が派閥闘争を行うようになります。
閥族派 と 平民派 の2つです。
こちらを見てください。

元老院中心の政治体制を維持しようとしたのが、 スラ という人物が率いる 閥族派 です。
閥族派は 富裕者の味方 でした。
一方、閥族派に対抗したのが マリウス 率いる 平民派 です。
平民派は 貧乏人の味方 です。
お金のない人の支持を得る ことで、政界に進出しました。

貧富の差が拡大したローマでは、閥族派と平民派に分かれて権力争いが始まりました。
戦争が社会に与えた影響、しっかり覚えておきましょう。

ポイントの2つ目は「中小農民の没落と派閥闘争」です。
ローマの領土拡大が社会にもたらした影響 について学習します。
こちらを見てください。