5分でわかる!ローマの伝統を尊重した独裁政治!?
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この動画の要点まとめ
ポイント
ポイントの1つ目は「元首政(プリンキパトゥス)」です。
アクティウムの海戦に勝利した オクタウィアヌス は、
ローマの伝統を尊重した「 独裁政治 」を行います。
前回の授業で、独裁政治を行った カエサル は暗殺されてしまいましたね。
ローマ世界においては、どうやら独裁政治はうまくいかないようです。
しかし、オクタウィアヌスの独裁政治は一味違います。
カエサル暗殺から学んだ教訓をどのように活かしたのか に注目してください!
元老院から「アウグストゥス」の称号を得る
100年以上続いた内乱を収めたオクタウィアヌスは、元老院から アウグストゥス ( 尊厳者 )という称号を贈られました。
アウグストゥスは人の名前ではなく、称号ですので注意してください。
彼はこの称号をもらった直後、自分はあくまで プリンケプス (市民の中の第一人者)であると宣言しました。
ここが彼の巧みなところです。
実際は彼が政治権力を握っていたのですが、 自分はあくまで市民だと強調することで、人びとの反発を受けないように立ち回ったのです。
彼に続く皇帝たちは、みなプリンケプスを自称したため、この政治を 元首政 ( プリンキパトゥス )といいます。
五賢帝の時代
その後ローマは 五賢帝の時代 を迎えます。
この時代、ローマはさらなる発展を遂げていくことになります。
こちらを見てください。
五賢帝の1人目は ネルウァ帝 です。
彼は優秀な人物を自分の 養子 とし、退位の際に皇帝の地位を譲りました。
2人目は トラヤヌス帝 です。
トラヤヌス帝のときに ローマは最大領土に達します。
地図でその領土を確認しましょう。
イタリア半島の小さな都市国家に過ぎなかったローマが、
地中海周辺地域を完全に支配したのです。
3人目の皇帝は ハドリアヌス帝 です。
彼は帝国各地を巡遊し、国内の安定化に努めました。
4人目は アントニヌス=ピウス帝 です。
この皇帝については、特に目立った事績がありません。
名前だけ覚えておけば十分です。
5人目は マルクス=アウレリウス=アントニヌス帝 です。
皇帝でありながら『 自省録 』を著した 哲学者 として知られ、 哲人皇帝 とも呼ばれました。
彼の名は中国まで伝わり、『後漢書』に「 大秦王安敦 」という名で記されています。
ローマがさらなる発展を遂げた五賢帝時代。
この時代は、マルクス=アウレリウス=アントニヌス帝が自分の子に皇帝の地位を譲ったことで、終わりを迎えます。
五賢帝の名前をしっかり覚えておきましょう。
ローマ世界の3回目。
今回は「ローマ帝国」について勉強します。