高校世界史B
5分でわかる!解釈をめぐる論争!教義を統一する理由は?
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この動画の要点まとめ
ポイント
解釈をめぐる論争!教義を統一する理由は?
これでわかる!
ポイントの解説授業
キリスト教の教義は「公会議」で話し合われた
キリスト教の教義をめぐっては、何度も会議が開かれ、議論が行われました。
キリスト教の宗教会議のことを 公会議 といいます。
これから3つの公会議を紹介します。
こちらを見てください。
ニケーア公会議/アタナシウス派を正統教義とする
1つ目は ニケーア公会議 です。
この公会議では、 アタナシウス派 がキリスト教の正統教義とされました。
アタナシウス派は 三位一体説 という考え方を主張しました。
父なる神、子なるイエス、聖霊の三者は同質で不可分であるという考え方です。
神は人びとを助けるために、精霊の姿で地上にやってきて、人間の姿を借りて人びとに布教を行ったとされます。
三位一体説は 皇帝にとって都合のよい考え方でした。
神が人間の姿を借りるのなら、その人間は自分であると主張することができるのです。
皇帝を神とは認めなかったキリスト教徒も、神が皇帝の姿を借りているのなら話は別です。
皇帝は三位一体説を利用して、自らの発言は神の発言であると主張しました。
イエスの人性を強く認める「アリウス派」
アタナシウス派と対立していたのが アリウス派 です。
アリウス派は イエスの人性を強く認めました。
つまり イエスは神ではなく、人である と主張したのです。
この考え方は皇帝にとって都合が悪かったので、アリウス派は 異端とされました。
エフェソス公会議とカルケドン公会議
2つ目は エフェソス公会議 です。
この会議では ネストリウス派が異端とされました。
これはイエスの神性と人性を分離する考え方です。
3つ目は カルケドン公会議 です。
この会議では、 単性論が異端とされました。
これはイエスの神性のみを認める考え方です。
以上、3つの公会議を紹介しました。
結局、キリスト教の教義は ローマ皇帝にとって都合のよいものが採用されたのです。
それぞれの公会議の名前と内容を押さえておきましょう。
ポイントの3つ目は「キリスト教の教義統一」です。
「教義」というのは、中身や内容のことだと思ってください。
実は、一口にキリスト教といっても 解釈のちがいによっていくつかの種類に分かれます。
今回はキリスト教の教義についてのお話です。