5分でわかる!皇帝の力は強い?
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この動画の要点まとめ
ポイント
ポイントの1つ目は「太宗の治世」です。
今回は唐の第2代皇帝、 太宗 に注目します。
ちなみに、初代皇帝(=建国者)は 高祖 (李淵)でしたね。
この人物については、前回の授業で紹介しました。
唐の2代皇帝 太宗 は、どんな政治を行ったのでしょうか?
その説明の前に、まずは唐の領土を確認します。
こちらを見てください。
左側の地図には、唐の領土が示されています。
黄河から長江を含む部分です。
隋の時代とほぼ同じ場所を支配していました。
太宗の治世は「貞観の治」と称えられた!
太宗の治世は「 貞観の治 」と呼ばれています。
これは、太宗の治世を美化・賛美した呼び方です。
いったいどんな政治をすれば、こんな呼び名がつくのでしょうか?
評判の高い太宗の統治、これから説明していきます。
注目して欲しいのは、太宗が整えた 唐の統治機構 です。
三省、六部、御史台の設置
太宗は、中央政府の最高機関である 三省 を整備しました。
詔勅(=皇帝の命令)の立案・起草を行う 中書省 、
皇帝の詔勅を審議する 門下省 、
詔勅の施行を担当する 尚書省 の3つです。
中書省が皇帝の命令を作り、門下省が審議し、審議に通れば尚書省が実行します。
その際、 六部 に直接指示を出し、詔勅を実施します。
六部とは 吏部、戸部、兵部、刑部、礼部、工部 の6つです。
門下省を貴族が独占!皇帝権力は強くなかった
門下省は、詔勅の内容を審議します。
門下省がNGを出したら、その詔勅は通らなかった のです。
実は、門下省は 唐の貴族によって独占されていました。
つまり 貴族にとって不利な内容は通らない 政治体制になっていたのです。
いくら貴族でも、詔勅(= 皇帝の命令 )に逆えるの?と疑問に思うかもしれません。
ただ、皇帝の命令をつくるのは皇帝自身ではありません。
先ほども説明したとおり、 中書省 が詔勅を作るのです。
皇帝は身分の高い存在ではありましたが、皇帝の命令の決定権は貴族が持っていました。
つまり 皇帝権力はあまり強くなかった のです。
ちなみに、役人の監視機関として 御史台 が設置されました。
役人が不正を働いていないかを監視する機関です。
三省・六部・御史台。
唐の政治体制をしっかり覚えておきましょう。
隋・唐の2回目。
今回は「唐の政治体制の確立」について学習します。