5分でわかる!女性に心を奪われた玄宗の時代
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この動画の要点まとめ
ポイント
治世の前半は「開元の治」と称えられる
この玄宗、最初はすごく高い評価を受けていました。
彼の治世の前半は「 開元の治 」という呼び名で称賛されているのです。
彼が行った政策を、今から2つ紹介します。
1つ目は 節度使 の設置です。
節度使とは、 周辺異民族に備えて設けられた軍の指揮官 です。
玄宗は、節度使を設置して 唐の国境を守ろうとしました。
2つ目は 募兵制 の実施です。
募兵制は、これまでの 府兵制 とは異なり、 お金で兵士を集める 制度です。
農民が没落し、府兵制の代わりに募兵制が採用される
隋の時代に確立した 三大制度 のうち、 均田制 と 府兵制 を覚えていますか?
唐では最初、均田制にもとづいて、 土地を支給された農民から兵士を集めていました。
これが府兵制です。
ですが、農民たちが没落していき、逃亡するようになったことで、府兵制が機能しなくなったのです。
そこで 金銭で兵を徴収する 募兵制が採用されました。
税金を払い、軍事訓練を受け、戦時には兵隊として参加していた農民たち。
負担に耐えられなくなった農民は、次第に没落し、土地を捨てて逃亡することもあったのです。
兵隊が集まらなくなることを恐れ、唐は募兵制を実施しました。
楊貴妃を溺愛!政治がおろそかになっていく...
以上の政策を見る限り、玄宗の治世は問題なさそうです。
…と思いきや、なんとここから 玄宗の政治が乱れていきます。
彼は 楊貴妃 という女性に夢中になってしまったのです。
楊貴妃を愛した玄宗の政治は、どんどん乱れていきます。
彼女のお願いを何でも聞き、毎日のように贅沢にお金を使いました。
政治は混乱し、宮廷費が唐の財政を圧迫するようになります。
安史の乱が発生!ウイグルの力を借りて混乱をおさめる
混乱が続く中、節度使の 安禄山 とその部下 史思明 が反乱を起こしました。
この反乱を、二人の頭文字をとって 安史の乱 と呼びます。
節度使とは、玄宗が設置した 軍の指揮官 でしたね。
つまり軍人が反乱を起こしたわけで、唐の社会は大混乱に陥りました。
安史の乱に、玄宗はどう対処したと思いますか?
なんと彼は 楊貴妃とともに逃げ出してしまったのです。
これにはさすがに玄宗の部下も反発し、彼に責任を取るようせまります。
そこで、玄宗はなんと楊貴妃を処刑したのです。
しかし、楊貴妃を失った玄宗はやる気をなくし、 途中で皇帝を辞めてしまいました。
均田制の崩壊、羈縻政策の破綻
結局唐は混乱したまま、最終的に異民族 ウイグル の支援を得て反乱を平定しました。
唐は、異民族の力を借りないと、国内の反乱も鎮圧できなかったわけです。
当時の唐の力をよく表していますね。
唐の力が弱まっているという噂は、国内外に広まります。
その結果 均田制などの諸制度が崩壊 しただけではなく、 羈縻政策も破綻 してしまいました。
以上、玄宗の時代について学習しました。
前半は「開元の治」と称えられたものの、後半は楊貴妃に夢中になり、政治が混乱。
玄宗の治世の後半から、唐の支配はどんどん崩れていったのです。
ポイントの2つ目は「玄宗の時代」です。
今回学習するのは、唐の第9代皇帝 玄宗 です。
彼の時代から、唐の政治や社会は混乱していくことになります。
その理由はずばり、 玄宗が女性に心を奪われた からです。
いったいどういうことでしょうか?