5分でわかる!カリフってなに?
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この動画の要点まとめ
ポイント
ポイントの1つ目は「正統カリフ時代」です。
今回は ムハンマドが亡くなった後のイスラーム世界の様子 について見ていきましょう。
カリフはムハンマドの「代理人」
632年にムハンマドが病死した後、イスラーム世界では カリフ という称号が用いられるようになりました。これは ムハンマドの後継者を指す称号 です。
ムハンマドが亡くなると、ムスリムたちはあせりました。 神アッラーの声を聞けるのはムハンマドだけ だからです。
そこで、神の声は聞こえないものの、イスラーム教徒をまとめる指導者として、ムハンマドの「 代理人 」であるカリフという役職が誕生しました。
カリフは宗教的な指導権は持たず、あくまで 政治的な指導者 に過ぎません。何度もいいますが、 アッラーのお告げを聞けるのはムハンマドだけ です。ムハンマドの代理人を「カリフ」と呼ぶことをおさえておきましょう。
アブー=バクルに始まる正統カリフ時代
初代カリフに就任したのは アブー=バクル という人物でした。アブー=バクルの後、2代目はウマル、3代目はウスマーン、4代目は アリー がカリフとなりました。
この4人のカリフの時代を 正統カリフ時代 といいます。「正統」と呼ばれる理由は この4人がムスリムの選挙で選ばれたからです。
ジハード(聖戦)を行い、領土を拡大
正統カリフ時代には、頻繁に ジハード(聖戦) が行われました。 イスラーム教徒が異教徒と戦うこと をジハードといいます。この戦いにより、イスラーム世界は アラビア半島の外へと急速に拡大しました。
ムスリムにとって、異教徒と戦うことはれっきとした 信仰活動 でした。神のために戦うというモチベーションがあったため、軍の士気も高く、イスラーム勢力は瞬く間に敵を撃破していったのです。
ジハードの例として、642年の ニハーヴァンドの戦い が挙げられます。イスラーム勢力は東の大国 ササン朝ペルシア を破り、イラン・イラクを奪います。その後は西の大国 ビザンツ帝国 を破り、エジプト・シリアを奪ったのです。
ジハードによって、イスラーム教徒の領土はどこまで広がったのでしょうか?地図で確認しましょう。
ムハンマドの時代には アラビア半島 がイスラームの勢力圏でした。正統カリフ時代には エジプト・シリア・イラン・イラク など、東西に大きく領土が広がりました。
軍営都市「ミスル」の建設
イスラーム教徒は、征服した各地で ミスル と呼ばれる軍営都市を建設しました。この都市を拠点として、征服した土地にイスラーム教を広めていったのです。
以上のように、正統カリフ時代にはイスラーム世界が大幅に拡大しました。どこまで広がったのか、地図とセットでおさえておきましょう。
イスラーム世界の2回目。
今回は「イスラーム帝国」について学習します。