5分でわかる!ウマイヤ朝の支配は苦痛でしかない!
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この動画の要点まとめ
ポイント
このウマイヤ朝は広い地域を支配したのですが、その支配の仕方に「 ある問題 」があったため、長続きはしませんでした。いったいどんな支配を行ったのでしょうか?
選挙でカリフを選ぶ「正統カリフ時代」はもう終わり!
ウマイヤ朝(661~750)の建国者を ムアーウィヤ といいます。彼は ダマスクス を都とし、ウマイヤ朝を建国しました。
ムアーウィヤは カリフ に就任すると、 その地位を自分の子孫に継がせようとしました。 ポイント1で学んだ正統カリフ時代には 選挙でカリフを選んでいましたよね。 こうして正統カリフ時代は終わりを告げ、ウマイヤ朝の時代が始まりました。
ヨーロッパにも勢力を拡大!
ウマイヤ朝は、711年に 西ゴート王国 を征服し、イベリア半島を支配しました。さらに732年には トゥール・ポワティエ間の戦い で フランク王国 と戦ったのです。
このように、ウマイヤ朝は 積極的にジハードを展開しました。 その結果、イスラーム世界の領域は、正統カリフ時代よりもさらに広がることになりました。こちらを見てください。
左側の地図には ウマイヤ朝の最大領土 が示されています。イラン・イラクからイベリア半島、北アフリカ・アラビア半島などを含む広大な領土です。
ムスリム間の不平等/大切なのは「アラブ人」であるかどうか
ただ、ウマイヤ朝の支配には問題がありました。 ムスリム(=イスラーム教徒)間の不平等な扱い です。
ウマイヤ朝においては、 アラブ人 はイスラーム教徒であろうとなかろうと 税が免除された のに対し、 非アラブ人 には ジズヤ (人頭税)と ハラージュ (地租)が課せられました。
非アラブ人というのは、イラン人やエジプト人など、新たにイスラーム世界に組み込まれた地域の人々です。
ジズヤ(人頭税)とハラージュ(地租)
非アラブ人に課せられたジズヤとハラージュ。このうちハラージュは 土地に対して課せられる税 でした。
一方のジズヤは、もともと 非イスラーム教徒に課される税 でした。本来は イスラーム教に改宗すれば払わなくていい税金 なのです。
にも関わらず、ウマイヤ朝は 非アラブ人にジズヤを強制しました。 イスラーム教徒であろうとお構いなしです。これは ムスリムの平等 を説くイスラーム教の教えと矛盾しますよね。
非アラブ人の不満は日に日に高まり、ついにはウマイヤ朝が滅ぼされることになりました。
ウマイヤ朝は「アラブ人」か「非アラブ人」かで差別を行いました。 ジズヤ と ハラージュ という言葉と合わせて、ウマイヤ朝の政策をしっかり覚えておきましょう。
ポイントの2つ目は「ウマイヤ朝の支配」です。
さきほど紹介した 正統カリフ時代 が終わりをむかえると、イスラーム世界には ウマイヤ朝 という王朝が誕生しました。