5分でわかる!西ローマ帝国の復活!?
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この動画の要点まとめ
ポイント
カール大帝、西ローマ帝国の領土を回復
これからカール大帝の活躍を紹介していきます。
まずは 領土の拡大 です。カール大帝は、その在位中に何度も周辺諸国と戦争を行い、フランク王国の領土を広げていきました。実は、カール大帝は かつての西ローマ帝国の領土を取り戻そうとしたのです。
カール大帝は周辺諸国や移民族を次々に打ち破りました。北イタリアの ランゴバルド王国 を征服し、北ドイツのゲルマン人である ザクセン人 を平定。さらにアジア系遊牧民の アヴァール人 を撃退するなど、連戦連勝です。こうしてカール大帝は領土を拡張し、広大な領土を支配するようになりました。こちらを見てください。
かなり広いですよね!
カール大帝は積極的な対外進出によって、これだけの領土を獲得しました。そしてこの領土はまさに、カール大帝が目指した かつて西ローマ帝国が支配した領土 なのです。
広大な領土を支配するための工夫
領土拡大政策に続いて、今度はカール大帝の 統治の工夫 に注目します。
彼は広大な領土を支配するために 伯 (はく)という役職を設け、地方行政を担当させました。伯には 地方の有力者や家臣 が任命されました。そして、伯を監視する役職として 巡察使 を各地に派遣したのです。
カロリング=ルネサンス
カール大帝は、領土の回復だけではなく 古典文化の復興 にも力を入れました。ここでいう「古典文化」とは ローマ文化 のことです。カール大帝が主導した文化復興運動を カロリング=ルネサンス といいます。
カール大帝は、イギリス出身の アルクイン という神学者を招きました。アルクインは キリスト教の促進 や ローマ文化の研究 を行い、古典文化の復興に尽力したのです。
カールの戴冠|西ローマ帝国の復活!?
西暦800年、ローマ教皇 レオ3世 は、カール大帝に ローマ皇帝の帝冠を授けました。
この出来事を カールの戴冠 といいます。ローマ教皇がカール大帝を ローマ皇帝 と認めたのです。西ローマ帝国時代の領土回復に加え、ローマ文化の復興、そしてカールの戴冠。この一連の出来事を持って、事実上 西ローマ帝国が復活した ことになります。
ちなみに、カール大帝がローマ皇帝に即位したことで、 ゲルマン・ローマ・キリスト教の3要素が結びつきました。 この3つが結びついたことで 中世西ヨーロッパ世界の基盤が出来上がった とされます。
以上、フランク王国のカール大帝について勉強しました。彼は積極的な対外政策で領土を拡張し、同時に統治の工夫として伯を設け、巡察使に監督させたのです。また、古典文化の復興に力を入れたこと、そしてカールの戴冠によって事実上西ローマ帝国が復活したことを覚えておきましょう。
ポイントの2つ目は「カール大帝の活躍」です。
ポイント1では、カロリング朝を開いた ピピン について学習しましたね。彼は ローマ教皇にラヴェンナ地方を寄進 するなど、教会と綿密な関係を築きました。そんなピピンの息子が、ポイント2の主役である カール大帝 です。