5分で解ける!ローマ=カトリック教会の全盛期に関する問題
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この動画の問題と解説
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解説
腐敗を許すわけにはいかない!
まずはポイント1で学んだ、 教会刷新運動 と 叙任権闘争 を通じて、ローマ=カトリック教会の権力が上昇していく流れについて確認します。
神聖ローマ皇帝が帝国内の教会に対する干渉を強めたこともあり、 聖職売買 や 聖職者の結婚 が横行するなど、教会の世俗化が進みました。
この状況に対し、教会内部からの改革運動として 教会刷新運動 が起こりました。その先駆けは、910年にフランスで創建された クリュニー修道院 です。他にも、大開墾時代の中心的役割を果たしたフランスの シトー修道会 (11世紀末)や、13世紀に活躍した フランチェスコ修道会 (イタリア・アッシジ)・ ドミニコ修道会 (南フランス)といった 托鉢修道会 も教会刷新運動を行いました。
11世紀には、ローマ教皇と神聖ローマ皇帝が 聖職叙任権 を巡って対立しました。これが 叙任権闘争 です。教皇 グレゴリウス7世 が「聖職叙任権は教皇が持つ」と宣言したのに対し、神聖ローマ皇帝 グレゴリウス7世 がそれを拒否したことで、両者の対立が深まりました。
激怒した教皇は皇帝を 破門 し、あわてた皇帝は教皇に謝罪します。これが1077年の カノッサの屈辱 と呼ばれる事件でしたね。その後、1122年の ヴォルムス協約 で 教皇が聖職叙任権を有することが定められました。 つまり、ローマ教皇の力は神聖ローマ皇帝を上回ることが確認されたのです。
教皇権の絶頂!
続いて、教皇権の絶頂期について確認します。
教皇権がピークに達したのは インノケンティウス3世 の時代でした。彼は、対立する世俗君主たちを次々と破門して屈服させ、さらには 第4回十字軍を提唱しました。
インノケンティウス3世が残した「教皇(権)は 太陽 であり、皇帝(権)は 月 である」という言葉は、彼の権力の絶大さをよく表しています。
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今回はローマ=カトリック教会の全盛期についての学習でした。
内容をおさらいしていきましょう。