高校世界史B
5分で解ける!封建社会の崩壊と教皇権の衰退に関する問題
- ポイント
- ポイント
- 練習
この動画の問題と解説
練習
一緒に解いてみよう
下のカッコ内に入る語句を答えよう
解説
これでわかる!
練習の解説授業
ついに崩れた!中世の象徴
まず、中世ヨーロッパ社会の象徴ともいえる 荘園制 が崩壊していく様子を確認します。14世紀以降に 貨幣経済が普及 したことで、農民が領主へ払う税金も 貨幣地代 へと移行していきました。14世紀半ばには ペスト(黒死病) が大流行し、農業人口が激減しました。こうした社会の変化により、農奴解放と領主の困窮化が加速したのです。
困窮化した領主はやがて、封建的な諸権利を再強化しようと考えました。それに対して農民たちは反発し、大規模な農民反乱が発生することになったのです。フランスの ジャックリーの乱 (1358)や、イギリスの ワット=タイラーの乱 (1381)は、特に大規模な農民反乱でした。
教皇なんてもう恐くない!
14世紀に入ると、中世ヨーロッパ世界の頂点に立つ教皇の権力が低下し始めます。象徴的な出来事が、1303年の アナーニ事件 です。フランス王 フィリップ4世 が、対立する教皇 ボニファティウス8世 を一時幽閉しました。
さらにフィリップ4世は、ローマにあった教皇庁を アヴィニョン (南フランス)に強制的に移転します。これを「 教皇のバビロン捕囚 」と表現します。教皇庁がアヴィニョンに移転した後、なんとローマやピザでも教皇を名乗る人物が登場しました。この状態を 教会大分裂(大シスマ) と呼びます。3人の皇帝が並存する状態が約40年も続くことになったのです。この混乱状態を収束させたのが、1414~1418年に開催された コンスタンツ公会議 でした。
中世ヨーロッパ世界の展開の練習
高校世界史Bの問題
- 先史時代
- 古代オリエント
- ギリシア世界
- ローマ世界
- インドの古典文明
- 東南アジア前近代史
- 中国の古典文明
- 中国の分裂・混乱期(魏晋南北朝)
- 東アジア文明圏の形成(隋・唐)
- イスラーム世界
- 中世ヨーロッパ世界の成立
- 中世ヨーロッパ世界の各国史
- 東アジア世界の展開
- 明・清の時代
- 中国周辺地域史
- イスラーム世界の繁栄
- ルネサンスと大航海時代
- 宗教改革
- 主権国家体制と西欧絶対王政
- 東欧絶対王政
- イギリスの市民革命
- アメリカ世界の成立
- フランス革命とナポレオン
- ウィーン体制の成立と崩壊
- 19世紀の欧米諸国(1) 英・仏・伊・独
- 19世紀の欧米諸国(2) 露・米
- 19世紀の欧米諸国(3) 19世紀の欧米文化
- 中国と朝鮮の植民地化
- アジア諸地域の植民地化
- 帝国主義の時代
- 世界分割と列強の対立
- 帝国主義と東アジア
- 帝国主義とアジアの民族運動
- 第一次世界大戦とロシア革命
- ヴェルサイユ体制とワシントン体制
- 第一次世界大戦後の欧米諸国
- 戦間期のアジア諸地域
- 世界恐慌とファシズム諸国の侵略
- 第二次世界大戦と戦後秩序の形成
- 米ソ冷戦の時代
- 冷戦の激化と西欧・日本の経済復興
- 第三勢力の台頭と米ソの歩み寄り
- 自立を強める東アジア
- アジア諸地域の紛争
- 経済危機と冷戦の終結
- 現代文明と各地の紛争
今回は封建社会の崩壊と教皇権の衰退についての学習でした。
内容をおさらいしていきましょう。