高校世界史B
5分でわかる!皇帝はみんなで選ぼう!
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この動画の要点まとめ
ポイント
皇帝はみんなで選ぼう!
これでわかる!
ポイントの解説授業
大空位時代に突入
1256年から1273年にかけて、神聖ローマ帝国では 事実上皇帝が不在となる期間 がありました。この期間を 大空位時代 といいます。皇帝はいませんでしたが、諸侯たちが力を持っていたので、この期間も神聖ローマ帝国は機能していたのです。
ただ、皇帝の不在が続くと不都合なこともあります。例えば、国外の勢力が皇帝の地位をねらって干渉してくるかもしれません。そこで諸侯たちは 自分達で選挙を行い、新たな皇帝を選出するようにしました。 こうして大空位時代は終結し、代わりに「皇帝を選挙で選ぶ時代」がやってきたのです。
金印勅書の発布
1273年に大空位時代が終結してしばらくたった後、1347年に カール4世 が神聖ローマ皇帝に即位します。彼は1356年に 金印勅書 を発布しました。
金印勅書は 皇帝の選出方法を整理する法律 でした。皇帝を選ぶ権利を 7人の選帝侯にのみ与える ことを規定したのです。ちなみに「選帝侯」とは、 皇帝を選ぶ資格を持つ選ばれた諸侯 のことを指します。選帝侯たちの話し合いによって、神聖ローマ皇帝が選ばれるようになったのです。ただし、1438年以降、皇帝位は ハプスブルク家 がほぼ世襲することとなりました。
この授業では、ドイツ(神聖ローマ帝国)の歴史を紹介しました。神聖ローマ皇帝は 権力を強めるためにさまざまな取り組みを行いました。 聖職者の任免権を握ったり、イタリア政策を進めたり。しかし、結局はいずれも裏目に出てしまったのです。
最終的に、皇帝は 諸侯の中から選ばれるようになりました。 皇帝の権力が衰え、諸侯の力が強まったことを覚えておきましょう。
ポイントの3つ目は「大空位時代」です。
ポイント2で紹介した カノッサの屈辱 で、皇帝が教皇に頭を下げたことから分かるように、 神聖ローマ皇帝の権力は徐々に弱まっていました。 そして、ついには 皇帝を選挙で選ぶ時代 がやってくることになります。