第15章「明・清の時代」のガイダンス授業です。
この章では、計７回の授業で 明・清の時代 について学習します。
まずは、前章の内容を振り返りましょう。

第14章では モンゴル帝国 の歴史を学習しましたね。当時、中国は モンゴル人に支配されていました。 モンゴル人の指導者 フビライ＝ハン が建国した 元 は、陸・海の交易活動を活発にするための政策を行いました。

14世紀半ば、元は 紅巾の乱 という農民反乱で滅亡しました。この後に登場するのが 明 という王朝です。この 明 と、次に登場する 清 が、15章の中心テーマです。

明を建国した 朱元璋 は 洪武帝 として即位し、様々な改革を行って 皇帝独裁体制 を整備していきました。明は安定した国家体制を築いていくかと思われましたが、第２代 建文帝 の時代には 混乱状態を迎えます。 第１回の授業は、こうした 明の建国初期の様子 のお話です。

明の混乱を沈めたのは、第３代 永楽帝 でした。彼は国内をまとめるだけでなく、積極的な 対外遠征 を進めて 明の全盛期を築き上げました。

永楽帝の死後、明は「 北虜南倭 」に苦しみます。北部では 異民族の侵入 に苦しみ、南部では 海賊（倭寇）の略奪 に苦しんだのです。これを「北虜南倭」と表現します。以上、第２回は 明の対外関係 に注目します。

北虜南倭に苦しむ明は、財政改革を行って国を立て直そうとしました。しかし、その努力も空しく 明は滅亡してしまいます。

明の滅亡とほぼ同じ頃に、中国東北部では 清 王朝が成立しました。実は、清を建国したのは中国人ではありません。かつて 金を建国した女真族 が建国したのです。建国後、清は次第に 中国へ侵入することになります。 第３回は 明の滅亡と清の成立 のお話です。

第４回では 清の全盛期 のお話をします。清の全盛期を創出した ３人の皇帝 に注目しながら、各皇帝の政策と 領土拡大のようす を紹介します。

全盛期をむかえた清は 広大な領土 を獲得しました。なんと、その広さは現代の 中華人民共和国に匹敵するほど だったのです。

領土が広いからこそ、清には 様々な民族や宗教が混在していました。 そうした多様な民族を、清はどのように統治したのでしょうか？第５回は 清の統治の工夫 についてのお話です。

最後の２回の授業では、 明・清の文化 を勉強します。第６回は明・清の社会を支えた 儒学 を中心に、第７回は 小説や学問 を中心にお話します。

以上、全７回に渡って、明・清の歴史を解説します。これから一緒に勉強していきましょう！