5分でわかる!久しぶりに漢民族の国家が復活!
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この動画の要点まとめ
ポイント
ポイントの1つ目は「明の建国」です。
一つ前の章では モンゴル人が建国した元 のお話をしました。元は14世紀半ばに 紅巾の乱 によって滅亡します。その後に登場するのが、今回学習する 明 なのです。
朱元璋が明を建国!洪武帝として即位
明を建国したのは、紅巾の乱に参加していた 朱元璋 (しゅげんしょう)です。彼は 洪武帝 (こうぶてい)として即位し、都を 南京 に置きました。
洪武帝は 中央集権化 を進めました。国中の権力を自らに集中させ、独裁体制を作りあげようとしたのです。
中央集権化を進め、独裁体制を整える!
洪武帝は 中書省 を廃止し、合わせて 丞相 (じょうしょう)も廃止しました。中書省は、皇帝の詔勅(命令書)を起草する機関です。丞相は皇帝をサポートする役職で、 宰相 とも呼ばれます。
さらに、行政担当機関である 六部 (りくぶ)を皇帝直属としました。こうして洪武帝は 皇帝自らが政治を行うしくみを整えていったのです。
洪武帝は 朱子学を官学化 し、国民に奨励しました。朱子学は 上下関係を重視する学問 なので、中央集権化を進める洪武帝にとって都合が良かったのです。
また、洪武帝の時代には 一世一元の制 が制定されました。 1人の皇帝につき、1つの元号を用いる制度 です。
実はこの制度は 日本にも影響を与えています。 例えば明治時代には明治天皇、昭和時代には昭和天皇。1人の天皇につき、1つの元号が用いられていますよね。「明治」や「昭和」などが元号にあたります。
さらに、洪武帝は 明律 と 明令 を公布しました。明律は 刑法 、明令は 行政法 にあたります。これらの法律を整備することで、国内を安定させようとしました。
倭寇への対策として、海禁を実施!
当時、中国の東南海岸付近では 倭寇 と呼ばれる海賊が活動していました。洪武帝は、倭寇対策として 海禁 と呼ばれる政策を実施します。
海禁は 民間の対外交易や海外渡航を全面的に禁止 する政策です。一般の人びとは自由に貿易ができず、 国家が貿易をすべて管理する ことになりました。
また、明は 朝貢貿易 の形式で貿易を行いました。周辺国の支配者が、貢物を持って中国皇帝を訪れ、皇帝から返礼の品を授かる、という形で行う貿易です。
以上、建国初期の明について説明しました。初代洪武帝は 中央集権化を進めた ことをおさえておきましょう。
明・清の時代、第1回。
今回は「明の成立と中央集権化」についてのお話です。