高校世界史B
5分で解ける!明・清の文化(1)に関する問題
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解説
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練習の解説授業
国が思想を統一するための手段
まず、思想統制のために明・清の時代に行われた国家編纂事業について確認していきましょう。
明代の編纂事業は4つ紹介しました。そのうち 儒教解釈を固定化 することになった、 四書の注釈書 として編纂されたのが『 四書大全 』です。以降の科挙試験では、この解釈のみが正統とされました。
清代の編纂事業は3つ紹介しましたね。そのうち、康熙帝~雍正帝の時代に編纂された 中国最大の類書(百科事典) が『 古今図書集成 』です。そして、乾隆帝の時代に編纂された 中国最大の叢書 が『 四庫全書 』です。『四庫全書』の編纂には 禁書の捜索という側面もありました。
儒教の発達
続いて、明・清代の儒教の発達について確認していきましょう。
明の時代には、儒教の中でも 朱子学 がすでに官学化されていました。ポイント2では、この朱子学に対抗する考え方を2つ紹介しました。そのうち明代に登場し、 王守仁(王陽明) が説いたのが 陽明学 です。陽明学の特徴として、人間の心を重視する「 心即理 」や、 良知と行動との一体化 を説く「 知行合一 」といった考え方が挙げられます。
朱子学に反対するもう1つの考え方で、清の時代に登場するのが 考証学 です。考証学は、実証性・客観性を重視し、 儒教の古典を丹念に読み解くことを提唱しました。 代表的な研究者として、明末~清初の 黄宗羲 (こうそうぎ)や 顧炎武 (こえんぶ)、清半ばの 銭大昕 (せんたいきん)をおさえておきましょう。
高校世界史Bの問題
- 先史時代
- 古代オリエント
- ギリシア世界
- ローマ世界
- インドの古典文明
- 東南アジア前近代史
- 中国の古典文明
- 中国の分裂・混乱期(魏晋南北朝)
- 東アジア文明圏の形成(隋・唐)
- イスラーム世界
- 中世ヨーロッパ世界の成立
- 中世ヨーロッパ世界の展開
- 中世ヨーロッパ世界の各国史
- 東アジア世界の展開
- 中国周辺地域史
- イスラーム世界の繁栄
- ルネサンスと大航海時代
- 宗教改革
- 主権国家体制と西欧絶対王政
- 東欧絶対王政
- イギリスの市民革命
- アメリカ世界の成立
- フランス革命とナポレオン
- ウィーン体制の成立と崩壊
- 19世紀の欧米諸国(1) 英・仏・伊・独
- 19世紀の欧米諸国(2) 露・米
- 19世紀の欧米諸国(3) 19世紀の欧米文化
- 中国と朝鮮の植民地化
- アジア諸地域の植民地化
- 帝国主義の時代
- 世界分割と列強の対立
- 帝国主義と東アジア
- 帝国主義とアジアの民族運動
- 第一次世界大戦とロシア革命
- ヴェルサイユ体制とワシントン体制
- 第一次世界大戦後の欧米諸国
- 戦間期のアジア諸地域
- 世界恐慌とファシズム諸国の侵略
- 第二次世界大戦と戦後秩序の形成
- 米ソ冷戦の時代
- 冷戦の激化と西欧・日本の経済復興
- 第三勢力の台頭と米ソの歩み寄り
- 自立を強める東アジア
- アジア諸地域の紛争
- 経済危機と冷戦の終結
- 現代文明と各地の紛争
今回は明・清の文化(1)ということで、国家編纂事業と儒学の発達についての学習でした。
内容をおさらいしていきましょう。