5分でわかる!なぜルネサンスはイタリアで始まるの?
- ポイント
- ポイント
- 練習
この動画の要点まとめ
ポイント
その理由は大きく2つあります。今回はその「2つの理由」に注目して勉強していきましょう。
知識人の亡命がルネサンスを生んだ!
ルネサンスがイタリアで始まった理由。
1つ目は「 ギリシア知識人の亡命 」です。
当時、強力なイスラーム王朝である オスマン帝国 が ビザンツ帝国 を圧迫していました。その結果 ビザンツ帝国内のギリシア文化の知識人・学者がイタリアに避難したのです。 こちらを見てください。
左側の地図を見てください。
ビザンツ帝国の東側からオスマン帝国が圧力をかけたことで、知識人や学者がすぐ隣のイタリアに逃げてきたのです。この結果、イタリアには ギリシア文化に明るい知識人や学者がたくさん集まることになりました。 これが、イタリアでルネサンスが始まった理由の1つです。
商人やローマ教皇が芸術家を保護!
ルネサンスがイタリアで始まった理由。
2つ目は「商人や教皇による芸術活動の保護」です。こちらを見てください。
当時のイタリア諸都市は 商業活動で潤っていた ため、商人の中には ものすごいお金持ち がいました。その代表が フィレンツェ という都市の大富豪である メディチ家 です。
メディチ家は芸術家たちのスポンサーとなり、 積極的に文化活動を保護しました。
さらには教皇である レオ10世 までも、芸術家たちを支援しました。実は、彼は メディチ家出身 だったのです。
以上、イタリアでルネサンスが始まった2つの要因を説明しました。1つ目は 知識人や学者がイタリアへ非難してきたこと 。2つ目は 商人や教皇が積極的に文化活動を保護したこと 。これらの要因がイタリア=ルネサンスを生んだのです。
イタリア=ルネサンスの限界!?
しかしながら、イタリア=ルネサンスには ある問題 がありました。ポイント1で説明した、ルネサンスの重要な価値観を覚えていますか? 教会を離れ、個人を尊重する という価値観です。
しかし、イタリア=ルネサンスは ローマ教皇に保護されています。 教皇に保護された文化活動家たちは、果たして教会を批判できるでしょうか?
イタリア=ルネサンスは個人の能力が発揮される時代ではあったものの、文化活動を保護してくれる教会や金持ちへの批判はあまり見られませんでした。これがイタリア=ルネサンスの「限界」だったのです。
ただ、この後ルネサンスの精神がヨーロッパ各地に広まると、次第に教会を批判する動きも出てくるようになります。ようやく「教会中心の価値観を離れた人間中心の価値観」の探求が深まっていくのです。
今回の授業のポイントは、イタリア=ルネサンスを生んだ二つの要因でした。まずは、これらをしっかりとおさえておきましょう。
ポイントの2つ目は「イタリア=ルネサンス」です。
ルネサンスの動きは 14世紀のイタリア で始まりました。フランスでもイギリスでもなく イタリアで始まったのです。