5分でわかる!1番大事なことは自国の「損」か「得」か!
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この動画の要点まとめ
ポイント
ポイントの1つ目は「主権国家の特徴」です。
まずは、そもそも 主権国家 とは何かを説明します。こちらを見てください。
主権国家って何?
「主権」とは 国の方針を決める最高権力 であり、 他国に干渉されない独立性を持つ権利 です。この「主権」を持つ国が 主権国家 と呼ばれます。
私たちが生きる現代において、世界は主権国家であふれています。実は、この主権国家の概念が誕生したのが絶対王政の時期なのです。
主権国家にとっては「損得」が大事!
主権国家の最大の特徴は 自国にとっての損得を計算して動く ことです。こちらを見てください。
1494年、フランスと神聖ローマ帝国は、イタリアにおける領土をめぐって戦争を始めました。これを イタリア戦争 といいます。
両国は1対1で争ったわけではなく、互いに味方をつけました。フランスは オスマン帝国 と、神聖ローマ帝国は イギリス と同盟を組んだのです。
フランスは当然 キリスト教 国家ですが、同盟相手のオスマン帝国は イスラーム教国家 です。神聖ローマ帝国は カトリック の国ですが、イギリスは プロテスタント の国です。
長い歴史の中で、ヨーロッパの国々は 宗教をめぐって争っていましたよね。 こんな同盟の組合せ、かつては考えられませんでした。
ここから分かるのは、どの国も宗教の違いに関係なく どの国と組めば自国の「得」になるのかを考えた ということです。
イタリア戦争は、歴史上初めての 主権国家同士の戦争 と言われています。最終的にこの戦争は カトー=カンブレジ条約 によって終結しました。
フランスと神聖ローマ帝国の関係は悪化
1494年に始まったイタリア戦争は、1559年に終結します。約60年もの長きに渡って戦争が続いたのです。その結果、フランスと神聖ローマ帝国の関係は悪化しました。
イタリア戦争は 史上初の主権国家同士の戦争 と言われています。各国は宗教的なつながりより、「損得」を重視して同盟を結びました。
戦争の結果、フランスと神聖ローマ帝国の関係が悪化したことも合わせて覚えておきましょう。
主権国家体制と西欧絶対王政、第1回。
今回は「絶対王政の特徴」について学習します。