5分でわかる!ついに初の男性普通選挙の開催!
- ポイント
- ポイント
- 練習
この動画の要点まとめ
ポイント
ポイントの1つ目は、「国民公会の政治」です。
立法議会 が解散した後、フランスでは新たな議会が政権を握ります。それが 国民公会 です。今回は国民公会が行った政治に注目します。
男性普通選挙で国民公会が成立
まずは前回の復習です。
1791年に成立した 立法議会 は、 8月10日事件 を受けて 王権の停止を宣言 するとともに、次の議会では 男性普通選挙を実施する ことを約束して解散しました。
この約束に基づき、 フランス史上初の男性普通選挙 が実施されます。この選挙で選ばれた議員によって、1792年に 国民公会 と呼ばれる新たな議会が成立したのです。 全ての男性から選んだ という意味で、国民「 公会 」という名前がついています。
国民公会の中心勢力は ジャコバン派 と呼ばれる、貧困市民や貧困農民の利害を代表するグループでした。全ての男性が選挙に参加できるようになったことで、フランスの人口の多くを占める 貧困層 の意見が政治に反映されるようになったのです。
ジャコバン派が国王を処刑!周りの国の反応は?
ここで 大事件 が発生します。なんと、ジャコバン派は ルイ16世を処刑 し、国王がいない 第一共和政 を始めたのです。
フランス周辺の国々はあわてました。当時、多くの国では 王政 が敷かれていたので、 市民による革命が国王をも処刑してしまった という事実は各国の君主に大きな衝撃を与えたのです。そこでヨーロッパの君主たちは、イギリスの ピット首相 を中心に 第1回対仏大同盟 を結成し、フランス革命をけん制することにしました。
第1回対仏大同盟に対抗するため、国民公会は 徴兵制 を実施し、 フランス全土から30万人の兵士を集めようとしました。 しかし、特に貧しい農民たちにとっては、貴重な労働力が兵士として奪われるのは大きな負担になります。そこで、1793年に ヴァンデーの農民反乱 が発生したのです。
山岳派の台頭!ロベスピエールの「恐怖政治」
農民たちの不満が爆発した ヴァンデーの農民反乱 は、国民公会によって鎮圧されることになります。ただ、この混乱の中で、急進革命派であるジャコバン派のなかでもより過激な改革を目指す 山岳派 が台頭し始めました。彼らは次第に国民公会を牛耳るようになり、 恐怖政治 と呼ばれる独裁政治を行うことになります。
山岳派は、国民公会の中に 公安委員会 と呼ばれる組織を設置し、自分たちに歯向かうものを排除しながら、急進的に改革を進めていきました。そして、山岳派の指導者であったのが ロべスピエール という人物です。
余談ですが、当時のフランスでは 断頭台(ギロチン) と呼ばれる処刑道具が導入されていました。ロベスピエールは毎日のように、山岳派に反対する人たちを、反革命の容疑をかけて、ギロチンで処刑したのです。まさに「 恐怖政治 」と呼ぶにふさわしい独裁政治でした。
恐怖政治の一方で、農民のための改革も進展した
恐怖政治を行った国民公会ですが、彼らは貧しい農民を助けるために改革を進めていました。 封建地代の無償廃止 により、農民たちが土地代を払わなくていいようにしたり、 最高価格令 を制定して物価の高騰をおさえたり、 革命暦やメートル法 を制定したり。貧しい人たちの生活を向上させるために、様々な改革が行われたのです。
さらに国民公会は 1793年憲法 を制定し、 男性普通選挙制 の実施を 憲法で定めました。 財産の多い少ないに関わらず、男性なら誰でも選挙に参加できることを規定したのです。しかし、この憲法は結局実施されませんでした。
テルミドール9日のクーデタ
1794年、ロベスピエールの独裁に反対する人たちによって テルミドール9日のクーデタ が起こりました。このクーデタにより、ロベスピエールやその仲間たちは捕らえられ、処刑されてしまったのです。
1792年に成立した国民公会で、中心となったのは ジャコバン派 でした。次第にジャコバン派の中から 山岳派 が台頭し、 ロベスピエールが独裁政治を行うようになります。 ロベスピエール派の勢力は テルミドール9日のクーデタ で逮捕され、山岳派は失脚することになりました。この流れをしっかり覚えておきましょう。
フランス革命の3回目。
今回は、「国民公会と総裁政府」について学習します。