5分で解ける!国民公会と総裁政府に関する問題
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この動画の問題と解説
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解説
ついに初の男性普通選挙の開催!
立法議会の解散後、フランスで初めて 男性普通選挙 が開催され、1792年9月に 国民公会 が成立しました。国民公会では、共和政(君主がいない政治体制)を主張する共和主義者が台頭し、ついに ルイ16世が処刑されることになりました。
フランス革命の影響を警戒する周辺諸国は、イギリス首相ピットの提唱で 第1回対仏大同盟 を結成しました。フランスはこれに対応するため 徴兵制 を実施しましたが、 ヴァンデーの農民反乱 を招く結果となりました。
国民公会では、次第に 山岳派 と呼ばれる過激なグループが台頭してきました。彼らは政権を握ると ロベスピエール を中心に 恐怖政治 を行いました。貧しい人びとのための国づくりを掲げ、反対勢力を次々と弾圧・処刑したのです。
ロベスピエールは 封建地代の無償廃止 を行い、農民たちに完全に土地を分配しました。土地を手に入れて満足した農民たちは次第に保守化し、革命のこれ以上の進展を望まなくなりました。
また、恐怖政治に対する市民の反発もあいまって、ロベスピエールは処刑されてしまいました。これを テルミドール(9日)のクーデタ といいます。
もう独裁はこりごり!リーダーを5人にした政府
独裁政治への反省から、1795年には5人の総裁からなる 総裁政府 が樹立されました。ただしリーダーが増えたことで意思決定が遅くなり、国内の混乱に十分に対応することができませんでした。
王党派の反乱 や バブーフの陰謀 など、総裁政府の時代には社会不安が続きました。そんな中登場したのが ナポレオン=ボナパルト でした。
彼はフランス革命に反対するオーストリアやイギリスと戦うことで人気を集め、1799年には総裁政府を打倒して 統領政府 をたて、事実上の独裁者となりました。この ブリュメール18日のクーデタ をもってフランス革命は終結しました。
少し前に 産業革命 について勉強したとき、フランスでは産業革命の進展が遅かったという話をしました。実は、その理由はフランス革命の中で行われた ある政策 にありました。
1793年、ロベスピエール率いるジャコバン派独裁政権は 封建地代の無償廃止 を行いました。これにより、人口の8割を超える農民たちが 自作農 になりました。
自作農が増えたことで、フランスでは工場の建設が遅れました。自分の土地を持つ自作農が増えたことで、工場を建設する土地が少なくなってしまったわけです。
このようにロベスピエールの政策は、産業革命の進展を遅らせた1つの要因となりました。余裕のある方は是非、ここまで覚えておきましょう。
フランス革命とナポレオンの練習
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今回は国民公会と総裁政府についての学習でした。
それでは、内容を確認していきましょう。