5分でわかる!19世紀前半の大統領と合衆国の成長
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この動画の要点まとめ
ポイント
ポイントの1つ目は、「19世紀前半のアメリカ大統領」です。
今度の舞台は 19世紀前半のアメリカ。 この時期に登場した 大統領 とその政策に注目しながら、当時のアメリカの状況を見ていきましょう。
マディソン大統領|保護関税政策で国内産業を育成
最初に紹介するのは、1809年に就任した第4代大統領 マディソン です。この大統領の名前は少し細かいので、名前を覚えるのは余裕があればでかまいません。
彼の任期中には アメリカ=イギリス戦争 が勃発しました。ことの発端は、フランスの ナポレオン がイギリス経済に打撃を与えるために出した 大陸封鎖令 です。
1806年にナポレオンが大陸封鎖令を発令すると、イギリスは対抗して 海上封鎖 を実施し、フランスの通商を妨害しました。結果的にこの政策は アメリカの通商を妨害することになった ため、反発したアメリカとイギリスの間で戦争が起こったというわけです。
アメリカ=イギリス戦争は1812年から1814年まで続きましたが、この間アメリカは イギリスと一切貿易を行いませんでした。 その結果、自国の経済を自国でまかなう必要にせまられたことで アメリカの経済的な自立が促されたのです。
こうしてアメリカでは、少しずつ商工業が発展していくことになりました。マディソン大統領は、成長を始めたアメリカ国内の産業を保護すべく 保護関税政策 を実施しました。関税をかけることで 安価な外国製品の流入を防ぎ 、国内産業を育成しようと考えたのです。
モンロー大統領|モンロー宣言で米欧の相互不干渉を提唱
続いて紹介するのは、1817年に就任した第5代大統領 モンロー です。彼は1823年の モンロー宣言(教書) で、 米欧の相互不干渉を提唱しました。 アメリカはアメリカ、ヨーロッパはヨーロッパで、互いに干渉はしないという方針です。
彼が示した米欧の相互不干渉という立場は「 孤立主義 」として、その後のアメリカ外交の基本姿勢となりました。
ジャクソン大統領|白人限定で民主政治を発展させる
最後に紹介するのは、第7代大統領 ジャクソン です。彼は ジャクソニアン=デモクラシー と呼ばれる改革を行い アメリカの民主政治を発展させました。
ただし、ジャクソンの民主化政策は「 白人限定 」でした。彼は在任中に 白人男性普通選挙 を普及させるなど、数々の民主化政策を推進しました。しかし 先住民(インディアン)に対しては過酷な統治を行ったのです。
その最たる例が、1830年に制定された 先住民強制移住法 です。ジャクソンは、先住民たちを ミシシッピ川以西の荒地に強制的に移住させたのです。
移住を強いられた先住民の中でも、 チェロキー族 の移動は特に過酷でした。彼らは 約1300キロ の道のりを移動しなければならず、道中多くの人が病気や飢餓で命を落としたのです。彼らの過酷な旅は「 涙の道 」と呼ばれています。
以上、19世紀前半の主な大統領を紹介しました。しっかり復習しておきましょう。
19世紀の欧米諸国(2)、第3回。
今回は、「アメリカ合衆国の発展」について学習します。