5分でわかる!奴隷州拡大の危機を迎える!
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この動画の要点まとめ
ポイント
その中でも 奴隷制をめぐる意見の対立 は徐々に深刻になっていきました。ポイント2では、奴隷制をめぐるアメリカ国内の動きに注目します。
ミズーリ協定/北緯36度30分を境界線とする
当時のアメリカは、奴隷制を禁止する 自由州 と、奴隷制を認める 奴隷州 の2つが混在していました。アメリカ各州がどちらに分類されるかは、1820年に制定された ミズーリ協定 によって機械的に決められていました。
ミズーリ協定は 北緯36度30分以北を自由州・以南を奴隷州 とする取り決めです。「北緯36度30分が境界線になった」というヒントはテスト頻出なので、この記述を見かけたら「ミズーリ協定だ!」と反応できるようにしましょう。
ちなみに、境界線が北緯36度30分に定められたのは 自由州と奴隷州をなるべく同数にするため です。どちらかの数があまりに多いと、各州から選出される議員の数も偏ってしまいます。国内の政治的なバランスを維持しようとしたわけです。
カンザス・ネブラスカ法/自由州or奴隷州は住民投票で決定
1854年、 カンザス・ネブラスカ法 が制定されました。新しい州が誕生する際に 奴隷制の可否を住民投票で決める という法律です。自由州になるか奴隷州になるかを住民の意思で決められるわけです。
カンザス・ネブラスカの2地域は 奴隷州 を選択しました。こうして、自由州と奴隷州のバランスが崩れてしまうことになったのです。
奴隷制への反対運動
このような流れの中で、奴隷制に反対する運動も見られるようになりました。
カンザス・ネブラスカ法の制定と同年には、国民共和党という政党に奴隷制反対論者が合流して 共和党 が成立しました。共和党は奴隷制の反対を訴える政治活動を展開しました。
また ストウ夫人(ハリエット=ストウ) は『 アンクル=トムの小屋 』という小説を著し、黒人奴隷が残酷な扱いを受ける様子を描くことで、奴隷制の廃止を訴えました。
19世紀半ばのアメリカは、奴隷制をめぐって国内の世論が真っ二つに分かれる事態になりました。今回学んだ内容をしっかり覚えておきましょう。
ポイントの2つ目は、「奴隷制をめぐる対立」です。
ポイント1では アメリカ北部と南部の主張の違い を確認しました。貿易や政治体制など、両者の意見は様々な項目で対立していましたね。