5分でわかる!時代を彩る数々の名画が誕生!
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この動画の要点まとめ
ポイント
ポイントの1つ目は、「絵画の発達」です。
前回は19世紀欧米で発展した 文学 について勉強しました。今回は 絵画 の分野にスポットライトを当て、この時代にどんな作品が生まれていたのかを見ていきましょう。
古典主義絵画
前回の授業では 古典主義 の文学作品を紹介しました。古典主義とは、ギリシアやローマの古典に見られるような 形式的な美しさ を重視する傾向を指します。
この傾向は絵画にも見られました。古典主義絵画の作者として有名なのが、「ナポレオンの戴冠式」を描いた ダヴィド です。
ロマン主義絵画
時代が進むと、形式的な美しさを重視する古典主義絵画に反発して、人間の感情を前面に打ち出すことを重視する ロマン主義 絵画が登場するようになりました。この流れは文学の分野と同じです。
ロマン主義の代表的な画家が「 民衆を導く自由の女神 」を描いた ドラクロワ です。彼は フランス七月革命 で人びとが自由のために立ち上がる様子に感動して、この作品を描いたといわれます。ちなみに、この作品の中にはドラクロワ自身が描かれていることでも有名です。
自然主義絵画
ロマン主義絵画に続いては 自然主義 絵画がさかんになりました。これは ありのままの素朴な自然な姿を描く様式 の絵画です。
代表的な作家に「落穂拾い」「晩鐘」を描いた ミレー がいます。
写実主義絵画
続いて登場するのが 写実主義 絵画です。これは 自然や人間の生活の様子を客観的に描写しようとする様式 で、自然主義絵画と似た特徴を持っています。
代表的な作家に「石割り」を描いた クールベ がいます。ちなみにクールベは、史上初の労働者による政権である パリ=コミューン に参加したことでも知られます。
印象派
19世紀後半のフランスには 印象派 と呼ばれる絵画様式が登場しました。私たち日本人に人気の様式で、印象派の作品を扱った美術展は数多く開催されています。
印象派が登場した背景には チューブ入り絵の具の開発 があります。これまでは絵の具を持ち運ぶのに適した手段がなかく、画家たちは 戸外でスケッチしてからアトリエに戻り、絵の具で作品を完成させていました。 しかしチューブ入りの絵の具が開発されたことで 戸外で直接キャンバスに描くことが可能になったのです。
同じ場所であっても、朝・昼・晩では私たちの目に映る景色は異なります。印象派は、そうした 感覚的な印象 を重視しました。代表的な作家として「草の上の食事」などを描いた マネ 、そしてマネの影響を強く受け「 印象・日の出 」などを描いた モネ が有名です。
ちなみに「印象派」という名前は、モネの代表作「印象・日の出」が語源になっています。当時は酷評されましたが、後世で高い評価を得るようになりました。
後期印象派
19世紀末には、印象派の影響を受けて 後期印象派 が登場しました。代表的な作家に「 赤いチョッキの少年 」を描いた セザンヌ や、「自画像」「ひまわり」を描いた ゴッホ がいます。
19世紀は激動の時代でした。ナポレオンの登場、ウィーン体制の成立、自由主義・国民主義の台頭。こうした時代の特徴に合わせて、様々な絵画が描かれたのです。
作者と作品名の組合せを合わせて覚えておきましょう。
19世紀の欧米諸国(3)、第2回。
今回は、「絵画と音楽」について学習します。