今回はアジア三角貿易とアヘン戦争についての学習でした。
それでは、内容を確認していきましょう。

ポイント１では、イギリスと中国の貿易について確認しました。当時の中国は貿易港が 広州 １港に限定されていました。そんな中イギリスと中国は、イギリスが中国からお茶や陶磁器を輸入し、銀を一方的に支払う 片貿易 を行っていました。

片貿易によって銀が枯渇してきたイギリスは、植民地の インド を利用して アジア三角貿易 を開始しました。植民地のインドから中国へ アヘン を輸出することで、これ以上の銀の流出を防ごうとしたわけです。

同時期に、イギリスから マカートニー が中国を訪問し 自由貿易を求めて交渉を試みました。 しかしこれは失敗に終わります。次第にイギリスでは、話し合いではなく武力に頼るべきだという意見が強くなっていきました。こうしてイギリスは戦争に踏み切ったのです。

ポイント２では アヘン戦争 を紹介しました。この戦争のきっかけは 林則徐 がアヘンの没収・焼却を強行したことでしたね。イギリスは自由貿易の実現をとなえて中国へ戦争を仕掛けました。

アヘン戦争は中国の惨敗に終わり、講和条約である 南京条約 が締結されました。これまで中国の貿易を独占してきた 公行が廃止 され、イギリスへ 香港の割譲 が行われました。他にも広州を含む５港を開港するなど、中国は一方的な要求をのまされることになりました。

南京条約締結の翌年には 治外法権 を認め 関税自主権 を失うなど、中国は完全にイギリスの貿易体制に組み込まれることになりました。また、同様の不平等条約をアメリカ・フランスとも結ぶことになりました。アメリカと結んだのが 望夏条約 、フランスと結んだのが 黄埔条約 でしたね。