5分でわかる!農民への重税で起きた大反乱!
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この動画の要点まとめ
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太平天国の乱/洪秀全が反乱を指導
アヘン戦争・アロー戦争に敗北した中国は 多額の賠償金 を課せられました。そこで中国政府は、賠償金支払いのために 農民たちに重税を課したのです。
重税を課せられた人々は困窮化し、清朝の統治に対して不満を抱くようになりました。そこで農民たちは 太平天国の乱 と呼ばれる反乱を起こしました。
太平天国の乱の指揮をとったのは 洪秀全 (こうしゅうぜん)という人物でした。彼は キリスト教 の影響を強く受け、 拝上帝会 という宗教結社をつくりました。
洪秀全は 太平天国 を建国すると、反乱軍を率いて 南京 を占領し、 天京 と改称して太平天国の都としました。
太平天国は「 滅満興漢 」というスローガンを掲げました。「滅」は滅ぼす、「満」は満洲人の国家 清 を指します。「興漢」は 漢民族の国家を興す という意味で、 清を倒して自分たちの国をつくれ というスローガンだったわけです。
反乱を率いるためには 民衆からの支持 が必要不可欠です。そのため、太平天国は魅力的な政策を掲げました。その1つが 天朝田畝制度 (てんちょうでんぽせいど)という、 男女の別なく土地を均等に配分する という政策です。このように太平天国は 男女平等 を訴えました。
中国では古来、女性の足は小さいほうが美しいとされ、女性の足を幼時からしばって小足にするという風習がありました。これを 纏足 (てんそく)といいます。太平天国は纏足に加え、清王朝が漢民族に強制した髪型である 辮髪 (べんぱつ)などの 悪習の廃止 を掲げ、人びとの支持を集めました。
太平天国を鎮圧する動き
ただし、太平天国のことを快く思わない人たちもいました。 地主 です。土地の所有者である地主にとっては、太平天国の「土地を均等に分配する」という政策は迷惑でしかありません。
太平天国に反発する地主たちは 郷勇 (きょうゆう)と呼ばれる義勇軍を結成しました。義勇軍の中でも 曾国藩 (そうこくはん)が率いる湘軍(しょうぐん)と、 李鴻章 (りこうしょう)が率いる淮軍(わいぐん)が特に有力でした。
また、郷勇に加えて 常勝軍 と呼ばれる軍隊が太平天国の乱をおさえつけました。常勝軍とは 欧米人が指揮した中国人の軍隊 です。欧米諸国は指揮官を派遣し、清朝の軍隊と協力して太平天国の乱を鎮圧しようとしたのです。
常勝軍の最初の指揮官はアメリカ人の ウォード です。彼が戦死した後はイギリス人の ゴードン が軍の指揮を継続しました。
以上、太平天国の乱について説明しました。指導者の名前や掲げられた政策をしっかり覚えておきましょう。
ポイントの2つ目は、「太平天国の乱」です。
中国において 重税に苦しむ農民たちが起こした反乱 に注目します。