5分で解ける!日本の朝鮮進出に関する問題
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この動画の問題と解説
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解説
朝鮮の開国と閔氏の心変わり
19世紀末期の朝鮮国王は 高宗 でしたが、政治的な実権は彼の父であり摂政でもある 大院君 握っていました。
高宗の后 閔妃 の一族 閔氏 にとって、大院君の存在は邪魔でしかたがありませんでした。そのため閔氏は 日本 の力を借りて大院君を失脚させました。ところがこれを機に 日本の朝鮮進出が始まることになったのです。
そのきっかけとなったのは 江華島事件 でした。江華島事件をきっかけに日本は朝鮮に開国を迫り、日朝修好条規を結ばせることに成功しました。
日本の進出に対し、朝鮮国内では閔氏政権への批判と、大院君の政権復帰を求める声がたかまりました。こうして始まったのが 壬午軍乱 でしたね。大院君派の軍隊が反乱を起こしたものの、清の支援もあって鎮圧されてしまいました。
この頃から朝鮮国内は、清と結ぶべきであると主張する 事大党 (閔氏らを中心とした保守派)と、日本にならった近代化を主張する 開化派 の2つに意見が分かれました。この2つの勢力が激突したのが 甲申政変 です。
朝鮮の近代化をもくろむ開化派は 金玉均 らを中心に武装蜂起したものの、またしても清によって鎮圧されてしまいました。こうして日本と清との関係は次第に悪化していくことになったのです。
朝鮮国内の動乱と日清戦争
そんな中、日本と中国がいよいよ激突する 日清戦争 が起こりました。日清戦争のきっかけとなったのは 甲午農民戦争 でしたね。
農民反乱鎮圧のために朝鮮が清に助けを求め、これを受けて清は朝鮮に出兵しました。すると同時に日本も朝鮮にいる日本人の保護を理由に出兵し、両国が衝突する事態となったのです。
日清戦争は日本の勝利に終わり、講和条約として 下関条約 が締結されました。この条約で 清は朝鮮が独立国であることを承認しました。 そして日本は清から 台湾 や 遼東半島 を獲得しました。
日本が遼東半島を獲得したことに対し、同じ場所をねらっていた ロシア が猛反発しました。ロシアはドイツ・フランスを誘って日本にプレッシャーをかけたのです。これを 三国干渉 といいます。
この結果、日本は遼東半島を返還せざるを得ませんでした。こうして今度は日本とロシアの関係が悪化することになったのです。
中国と朝鮮の植民地化の練習
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今回は日本の朝鮮進出についての学習でした。
それでは、内容を確認していきましょう。