今回は戦勝国アメリカの発展について学習しました。
内容を確認していきましょう。

ウィルソン大統領の時代、アメリカでは 禁酒法 が制定されました。これは、お酒を忌避するプロテスタント、とりわけピューリタンの意向が強く反映された法律だといわれています。

大戦は 総力戦 となり、男性が戦地へ動員される一方女性も兵器工場などで働きました。これで 女性の社会進出 がすすみ、結果としてウィルソンの時代に 女性参政権が認められました。

大戦が終わる頃からアメリカは急速に保守化し、ヨーロッパから距離を置こうとする風潮が強まりました。上院議員たちの反対もあり、アメリカは ヴェルサイユ条約 の批准を拒否し、国際連盟にも参加しないことになったのです。

ウィルソン大統領の民主党政権の後、アメリカでは 共和党政権 が始まりました。共和党政権のもとで、アメリカは 債務国 から 債権国 へと転身することになりました。兵器の輸出や資金の貸与を通じ、戦後のアメリカは政治・経済ともに世界一の大国へと成長したのです。

当時のアメリカ社会の中心階層を ワスプ（WASP） といいます。白人・アングロサクソン系・プロテスタントのアメリカ人を指す言葉です。アメリカでは次第に、ワスプ以外の民族を排除する傾向が高まりました。

1920年代には反黒人秘密結社 K・K・K（クー＝クラックス＝クラン） が活動を再開し、1920年にはイタリア系移民に対するえん罪事件である サッコ・ヴァンゼッティ事件 が起こりました。

1924年には 移民法 が制定され、ヨーロッパからの移民を制限する一方で アジア系の移民は全面禁止 とされました。